内容説明
探偵ミロは、酒場で出会い深い仲となった「危険なまでに魅惑的な女」モリーの依頼を受けた。彼女は、レイプされ無惨に殺された妹の敵討ちを手伝って欲しいという。ミロは女の言葉を信じ、容疑者が現われるはずの公園に向かう…。テキサスの酒場に引っ込み、退屈な日々を送っていたミロを無数の刺客と銃弾が襲う!ついに沈黙を破った巨匠が放つ、叙情派ハードボイルドの新傑作。英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞受賞。
著者等紹介
クラムリー,ジェイムズ[クラムリー,ジェイムズ][Crumley,James]
1939年テキサス州スリー・リヴァース生まれ。ジョージア工科大学を卒業後、兵役を経てテキサスA&I大学に進み、続いてアイオワ大学のライターズ・ワークショップに学んだ。69年にヴェトナム戦争を題材にした『我ひとり永遠に行進す』でデビュー。その後、酔いどれ探偵ミロを主人公にした『酔いどれの誇り』『ダンシング・ベア』、探偵シュグルーが主人公の『さらば甘き口づけ』『友よ、戦いの果てに』を発表し、現代ハードボイルドの第一人者としての地位を確立した。『ファイナル・カントリー』で2002年度英国推理作家協会(CWA)賞シルヴァー・ダガー賞、日本冒険小説協会大賞受賞
小鷹信光[コダカノブミツ]
1936年生、早稲田大学英文科卒、ミステリ評論家、翻訳家、作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Satoshi
10
久しぶりに読んだ探偵ミロシリーズ。著者も亡くなったので本作が最後となる。還暦を迎えたミロは相変わらずコカイン中毒で自堕落な生活を送っている。ミロってこんなにもてたっけ?と思うほどセックスしまくりで、なんか現実感が無い。終盤の拷問シーンなど、必要性を感じないし、ミロのキャラクターに合わない。個人的な意見であるが、主人公がミロで無くても良かったのではと思う。2020/11/13
Ayah Book
2
酒、ドラッグ、セックス、暴力の物語の主人公は、なんと還暦!ストーリーが複雑、登場人物が多く(人物紹介に出てないキャラまでいる!)かなり戸惑ってしまったが、読み応えは充分の正統派ハードボイルド。2016/07/16
ブル-ス
1
モリーがよかった。正直で。 テキサスに去年の夏(2013)行ったばかりだからか景色が目に浮かぶ。2014/04/20
fritzng4
0
「男はしあわせな女を不幸にすることはできるが、ふしあわせな女を幸福にすることは絶対にできないのだ」「ワイルド・ターキーをオンザロックで。ダブルだ。チェイサーはビール」「楽しみより愛のほうが重要だと思いちがいした」ミロもコカイン常習の老いぼれにはなったが、今は亡き小鷹氏の訳文と相まって、堂々たるハードボイルド格言が溢れる。話の筋と登場人物は込み入り、謎解きされても簡単にはついていけないのだが、久々に読むクラムリー、叙情的でニヒルで、やっぱりいい。2015/12/26
sarakura3
0
じいさまの活躍、コカイン、酒、ハードボイルドということですが、私的にはいまいち集中できなかった。文体が散漫というか、ジョークが理解できないとか・・。 これはシリーズ物ということが解説でわかった。クラムリーは初読みだったので、初めの巻から読めばもっとなじめたかも。2014/04/02
-
- 和書
- 人間失格 集英社文庫