内容説明
日曜と重なったある非番の日、私は横須賀へ出向いた。そこで署長は意外な話を持ちかけてきた。高級クラブに勤める女が挙銃で殺され、米軍基地内の桟橋で、パリから来た男が同じ挙銃で自殺した。事件は公安部の扱いだが、不自然な状況にもかかわらず彼らは自殺説で片づけようとしている。だから、独自に捜査をしてくれないかというのだ。公安部がもみ消しをはかる事件の本当の姿とは何なのか。―日本の新しいハードボイルド小説の担い手が、その鮮烈な感性を凝縮して神奈川県警二村永爾刑事の苦闘を描く傑作。他に「陽のあたる大通り」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
OjohmbonX
1
収録2作とも、二村刑事が朝から夜中までの間で三浦半島周辺だけを動いてピースを集め、最後にパズルが完成してあっけない絵が浮かび上がるって話。こういう舞台や時間の制約をかけるとだらしなくならずに魅力的。敗戦から30年でまだ完全な過去になってない、アメリカの軍港がどんとある横須賀で、アメリカ人への微妙な意識や、ドブ板がまだ本当にドブ板で、湘南や鎌倉に対する横須賀側の微妙な劣等感や反発、といった雰囲気を背景にするのは今だともう難しい。横須賀に限らず日本全国でもう土地がのっぺりしてて今そういうのを入れるのが難しい。2015/11/11
水浅葱
0
退屈。読み終わるのに時間がかかってしまった。面白くないと読むことに疲れる。「本格的ハードボイルド小説」らしいが、表面だけって感じ。2010/02/24
慧
0
★★1/2
-
- 和書
- 数学×会計