内容説明
価値のないものだけを高額報酬と引き替えに盗むニックに、ライヴァルが現われた！女怪盗サンドラ・パリス―“不可能を朝食前に”をモットーに、“白の女王”というニックネームを持つ天使のごとき美女だ。ニックとサンドラの出会いを描いた「白の女王のメニューを盗め」をはじめ、禿げた男の櫛や体重計など、奇怪なターゲットの数々にニックとサンドラが火花を散らせる短篇１０作を収録し、文庫オリジナルで贈る傑作集。
著者等紹介
ホック，エドワード・Ｄ．［ホック，エドワードＤ．］［Ｈｏｃｈ，Ｅｄｗａｒｄ Ｄ．］
１９３０年、ニューヨーク州生まれ。ロチェスター大学卒業後、短篇を執筆しはじめる。「長方形の部屋」（６７年）でアメリカ探偵作家クラブ（ＭＷＡ）賞最優秀短篇賞を受賞した。これまでの短篇の総数は１０００篇近くにものぼり、多くのファンを魅了している。また、２００１年にはＭＷＡ賞巨匠賞の栄冠に輝いた
木村二郎［キムラジロウ］
作家、翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ribes triste
14
怪盗ニックシリーズ。女怪盗サンドラが登場する短編集。ライバルの登場で物語がさらに面白くなる。ニックの活躍も冴えわたる。さすが早川書房。挿絵や装丁もカッコイイです。2022/03/23
烟々羅
12
亡父の本棚より、再読。 この本の訳者あとがきを読むと、好きな作家の未訳の作品は多数あると思わされます。これ以前の三冊も選集で、企画書から書籍になるまでこんな経緯があるなんて！2012/03/31
霧島
4
依頼を受けて価値のないものを盗む怪盗ニック・ヴェルヴェットの活躍を描いた第四短編集。ライバルの女怪盗サンドラ・パリスの登場で、ニックの事件への首の突っ込み方にバリエーションが。個人的には「レオポルド警部のバッジを盗め」「浴室の体重計を盗め」が面白かったです。読んでない第二、第三短編集、そして未だ発売されぬ第五短編集を読むのが楽しみです。2014/07/04
ホームズ
4
ニックにライバル登場(笑)女怪盗サンドラ。ライバルと言っても協力しあったり、友人になったけど(笑) 今回の依頼の中で面白かったのは「禿げた男のクシを盗め」(笑)(笑)2008/07/05
紫草
3
「怪盗ニック対女怪盗サンドラ」なんて、書名がなんだか子ども向けの本みたいで、あまりそそられなかった。ニックファンでなかったら、読まなかったかも。でも、サンドラの登場で話がまた広がりました。おもしろかったです。出し抜かれたり出し抜いたり、助けあったり。ニックの手数料がどんどん上がっていくのは、しっかり者のグロリアのおかげかしら？2013/11/21
