内容説明
弁護を引き受けろ。そして裁判に負けろ―アマチュア騎手で弁護士のメイスンは、ライバルの騎手を殺害した容疑で逮捕されたミッチェルの依頼を受けた。その直後から奇妙な脅迫が彼を脅かす。時を同じくして、逆恨みをしたかつての依頼人がメイスンを襲撃してきた。ふたつの事件には関連があるのか?恐怖と職業倫理の間で揺れ動くメイスン…競馬シリーズの興奮にリーガル・スリラーの醍醐味を盛り込んだ巨匠の意欲作。
著者等紹介
フランシス,ディック[フランシス,ディック][Francis,Dick]
1920年ウェールズ生まれ。障害競馬の騎手として第一線で活躍し、1957年の引退後、執筆業に転じた。自身の経験を活かした作品を次々と発表し、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞を三度受賞したほか、英国推理作家協会(CWA)のゴールド・ダガー賞なども受賞。またこの両賞で巨匠賞を受賞した。2010年没
フランシス,フェリックス[フランシス,フェリックス][Francis,Felix]
1953年生まれ。ディック・フランシスの次男であり、長年父のリサーチを手伝ってきた。2007年の『祝宴』以降は共著者となり、父の遺作となった『矜持』(2010年)まで共に執筆にあたった
北野寿美枝[キタノスミエ]
神戸市外国語大学英米学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
wata
65
大事な人を囮にされながら脅迫と暴力を受けてどんどん言いなりになる人達。裁判の最後で決着かと思いきや最後まで気が抜けない展開でした(>_<)2016/12/04
くりり
49
久し振りの競馬シリーズ、今回は弁護士でアマチュア障害騎手のメイスンが主人公、脅迫・脅迫・脅迫・審判のお話、デックフランシスの本はあと少しだけ...2016/06/16
NICK6
8
おもしろい!傑作、傑作っ!と読後は興奮していた。でも幾日か経って、ううむっ、ただこの作品、リーガルサスペンスとしてのそれであり、DFに求めるものとすれば10の3くらい?やはり物足りないかと。共著となってサブストーリーの幅や個々のキャラ心情、語りが増えた気がする一方、それが本線とうまく絡む場合と、少し醒めてしまう部分と両方あって、没入モードを阻害する気も。さて。一枚の写真から悪の炙り出しに唸りまくる。到達する理知的な法廷劇の圧巻。悪のしらばっくれた外づらを一枚一枚容赦なく剝ぎ取る卓越手腕にカタルシス味わう 2025/02/01
やす
3
ディックフランシス競馬シリーズ42作目。弁護士でアマチュア障害競馬ジョッキーが弁護に失敗した青年から脅迫される。「弁護を引き受け負けろ」と。毎回違う設定ながら水戸黄門のようにある種の型にはまった展開。今回も落馬、家を荒される、直接対決。何度も見て来た展開だけれど、きっと年に1回だから飽きずに読んでこれたんだろうなあ。最後は少し意外な気がした。鬼籍に入りつつあったディックの心境の変化?息子の性格?2011/05/27
sarakura3
2
最高です。面白くてどんどん読みすすんでいきます。途中でやめられなくなります。良かった。2015/07/15