出版社内容情報
MI6の中年情報部員ナットは引退を前にロシア関連のお荷物部署に左遷される。進退をかけて事案にあたる彼を待ち受ける罠とは?
内容説明
イギリス秘密情報部(SIS)のベテラン情報部員ナットは、引退を目前に対ロシア活動を行なう掃き溜めのような部署の再建を任される。折しも国内はEU離脱で混乱し、ロシア情報部の脅威も増していた。新興財閥の資金の流れを追っている時、あるロシア人亡命者から緊急の連絡が入り、情報部は大がかりな作戦を決行。が、そこでナットは、信念と誇りをかけた重大な決断を下すことに…スパイ小説の巨匠が描く予兆的傑作。
著者等紹介
ル・カレ,ジョン[ルカレ,ジョン] [le Carr´e,John]
1931年イギリスのドーセット州生まれ。オックスフォード大学卒業後、イートン校で教鞭をとる。東西冷戦期にイギリスの諜報機関MI5に入ったが、MI6に転属し、旧西ドイツのボンにイギリス大使館の二等書記官として赴任、その後ハンブルクの総領事館に勤務した。1961年に『死者にかかってきた電話』で小説家としてデビュー、第三作の『寒い国から帰ってきたスパイ』(1963年)でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞と英国推理作家協会(CWA)賞ゴールド・ダガー賞を受賞した。『スクールボーイ閣下』で1977年CWA賞ゴールド・ダガー賞受賞。1984年にはMWA賞の、1988年にはCWA賞の巨匠賞に輝いている。2020年12月死去
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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