出版社内容情報
妻を亡くし独りで暮らすオーヴェは、近所に越してきたイラン人女性パルヴァネと喧嘩をくりかえすうちに、少しずつ絆を深めていく
フレドリック・バックマン[バックマン フレドリック]
坂本 あおい[サカモト アオイ]
内容説明
無愛想で頑固な59歳のオーヴェ。いかめしい顔で近所の見回りを欠かさず、ルールを守らない人間には遠慮なく説教する、みなにけむたがられるタイプだ。妻に先立たれ、長年勤めた職場も辞めることになった彼は、孤独な日々を送っていた。しかしある日、向かいの家に引っ越してきたにぎやかな若い一家、そして一匹の野良猫と、不本意ながら交流するはめになって…。世界の人々が笑い、そして涙したスウェーデンの感動長篇。
著者等紹介
バックマン,フレドリック[バックマン,フレドリック] [Backman,Fredrik]
1981年生まれ。ライター等の職を経て人気ブロガー、コラムニストとなる。2012年に初の小説となる『幸せなひとりぼっち』を発表。ストックホルム在住
坂本あおい[サカモトアオイ]
青山学院大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
353
【英訳にて】頑固で偏屈なオーヴェが、ある日お隣に越してきたイラン人ファミリーのトレイラーの運転を手伝ってあげて...。って、オーヴェ、どんな頑固爺さんかと思ったら、まだ50代か?!オーヴェの国産車に対するこだわりが楽しかった。ボルボは中国資本になっちゃったし、サーブに至っては...。彼の嘆く姿が目に浮かぶよう。ひさびさにほっこりあったかい小説。映画も観てみることにします♪2017/04/10
🅼🆈½ ユニス™
222
逞しい身体つきと悲しげな青い目をした、気難し屋でちょっぴり不器用な青年オーヴェが一目惚れ恋をしたソーニャ。互いに歳を取り、病で先に召天したソーニャ。青い目の青年はやがて頑固じじいになり、先に旅立った愛する女房の後を追いかける決断をするが、次々に現れる愛しい住人のせいで失敗を繰り返す。妻の為だけに備蓄していた愛を彼らに恵む。 ✔️ どんな本ですか? 急に聞かれたら ‘何だかよくわからないけれど、ジワジワと来る、すごくいい本ですよ’ と訳者のあとがきに10,000%同感❗️本当に気持ちいい一冊だった。2018/07/02
いつでも母さん
202
私はこの頑固ジジイ・オーヴェが愛おしくてならない。『彼女があらわれるまで自分の人生を生きていなかった』と言う彼に言ってあげたい。「そんなことは無いよ。どれも全てオーヴェが存在する証だったよ。大好きだよ。」と。今はただ愛するソーニャの隣で安らかに眠るオーヴェが羨ましくてならないよ。2017/01/31
seacalf
181
のっけから強烈なインパクトを与える筋金入りの偏屈おやじ。だがこれまでの生きざまやソーニャとの思い出が語られるにつれて段々と好ましくなっていくのだからまるで魔法のようだ。意固地なオーヴェの心をいっぺんでとろけさせたソーニャはキュートな魅力たっぷり。そしてパルヴァネと猫の存在が大きいこと。彼ほど意固地じゃないにせよ、自分の不器用な部分を省みてチクンとしたり、身近な大切な人へのいとおしさと感謝の気持ちを改めてじわじわと込み上げさせてくれる。後半はどんなに我慢しても目を潤ませてしまう。胸を熱くさせるお勧めの一冊。2018/09/01
紫綺
170
妻に先立たれ、苦悩する主人公オーヴェ。かなり重度の頑固者にして偏屈者だが、引っ越しきたファミリーとの関わりで、変化が・・・。意訳が下手なせいか、とても読みづらい。でも挫折せずに良かった。2017/03/10