出版社内容情報
貧困と暴力の街シカゴで少女たちを狙う男。ひとり生き残った娘が、時をかけ犯人に迫る
内容説明
荒廃した地区のその「家」は、ただの空き家に見える。しかしそれは別の時代への通路なのだ。1931年、導かれるように「家」にたどりついた犯罪者ハーパーは、時を超えて次々と女性たちを殺し始める。奇跡的に彼の魔の手を逃れた少女カービーは、新聞社のインターンになった1992年、犯人が連続殺人鬼にちがいないとの確信から、元犯罪担当の記者とともに独自の調査を始める…。迫力のタイムトラベル・サイコサスペンス。
著者等紹介
ビュークス,ローレン[ビュークス,ローレン] [Beukes,Lauren]
1976年6月5日、南アフリカ共和国ヨハネスブルグ生まれ。ケープタウン大学卒業後は主にジャーナリスト、コラムニストとしてハリウッドの芸能分野や『マリ・クレール』『ELLE』『コスモポリタン』などの国際的女性誌で活躍。南アフリカのヴォーダコム年間ベストジャーナリスト賞では、2007年度と2008年度のウエスタン・ケープ地域ベストコラムニストに選ばれている。脚本家としても連続ドラマを多数手がけたほか、ディズニーやフランス・アニメの脚本、コミック/漫画作品の脚本なども執筆している
木村浩美[キムラヒロミ]
神奈川県生、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かとめくん
15
連続殺人鬼と、その元被害者の少女。殺人鬼はある手段で時間を行き来するので、その殺人が連続であるかどうかも捜査側にはわからない。しかし元被害者の少女は取りつかれたように執念の捜査を行う。殺人鬼の容赦なさ加減に読み手としても体力がいるが、ついに犯人を追いつめる終盤への収束が見事だ。目次をわざとつけてない本の作りも物語を生かす工夫か。うまいな。2014/06/30
けいちゃっぷ
13
タイトルからは何かの超常能力を持つ少女が登場するのかと思ったぜ。 ところが、輝ける少女たちが大人になって本当に輝く前に殺そうする殺人鬼が登場。 タイムトラベルできる「家」というのも面白そうな設定だけど、ごちゃごちゃして読みにくかったな。 作者はタイムトラベルものを書いているつもりはないのだろうが、もう少し整然としていれば作者が書きたかったであろう事もより鮮明になったと思うのだが・・・。 477ページ 2016/03/17
siva
9
タイムトラベル・サイコサスペンス(裏表紙表記)、設定は面白いけれど文体が現在形、読みづらかった・・時系列が流れずいったりきたりしているので、より混乱を招くための作為だとしてもしんどい。いろいろな時代の風俗が興味深くはある。2014/05/04
しゃお
9
時代を映し出し、輝きを放つ女性たちが本来の力を発揮する前に殺そうとタイムトラベルする殺人鬼という設定は面白いのだけれど、読むのに時間かかってしまったのは、その時代時代を映し出す風俗など、ぶつぎりのように描写される風景に情景のせいか。この辺はアメリカの歴史と風俗に通じていないと単調に思えてしまうのかも。また、根底にいつの時代も抑圧される女性たちの解放を願いがあるけれど、その辺もエンタメとして昇華しきれず最後まで乗りきれなかったかも。2014/03/17
WHISKYCOKE
7
タイムトラベルもの。しかもタイムトラベルするのは殺人鬼という異色の設定ながら、時系列つかみにくく、また原文なのか訳なのか、文章も今イチで、全体的に残念な作品。ストーリーは面白いから、映画化したらいいかも。2014/02/17