内容説明
人間同士のボクシングが禁止された近未来、リングで闘うのは人間ではなく精巧なロボットたちになった。しかし変わらないものもある。華やかな勝利とは裏腹の負け犬は今でも存在する。旧式のロボットを抱え、落ちぶれて金もなく窮地に追いつめられた元ボクサーの男は、起死回生の手段に打って出る…名作「四角い墓場」(『運命のボタン』所収)を改題した表題作をはじめ、ホラーからユーモアまでを網羅した、巨匠の傑作集。
著者等紹介
マシスン,リチャード[マシスン,リチャード][Matheson,Richard]
1926年ニュージャージー州生まれ。第二次世界大戦に少年兵として従軍。1950年にホラー短篇「男と女から生まれたもの」で作家デビュー。三度にわたって映画化された『アイ・アム・レジェンド』(1954年)をはじめ、SF、ミステリ、ホラーなど幅広いジャンルで数多くの傑作長短篇を発表。また脚本家としても知られ、「ミステリーゾーン」などの人気TV番組や劇場映画でも活躍した。短篇「激突!」を自身の監督デビュー作で原作としたスティーヴン・スピルバーグをはじめ、スティーヴン・キング、ディーン・クーンツら多くの人々に影響を与え、2011年には最新長篇『闇の王国』を発表して健在ぶりを示した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すけきよ
8
同名映画公開に合わせて編まれた日本オリジナルアンソロジー。思いの外、初訳が多くて嬉しい。お気に入りは、「リアル・ステイール」「予約客のみ」「指文字」「おま★★」「心の山脈」あたり。「リアル・ステイール」は非常に男臭い熱血もの、という印象だったんだけど、 再読すると主人公がポンコツに取り憑かれていると言うか、狂っているように見えて怖い。2011/10/13
スズツキ
5
奇想ものとしてはちょっと弱いかなぁ。2015/03/29
タケミチ
5
「おま★★」が読みたくて。藤子・F・不二雄の短篇「気楽に殺ろうよ」の元ネタになったもので、昔から読みたかったもの。後発の「気楽に殺ろうよ」のほうが、このアイディアに三ひねりくらい加えているから面白いんだけど、やっぱり良いアイディアですね。他には「指文字」も良かった。2013/06/17
春風
5
オチの効いた作品が多いけど、「白絹のドレス」「指文字」の不気味さが秀逸。最近の短篇集だけでフォート・カレッジものが全部読めるようになったのもうれしい。「秘密」は日本人にはわかりにくいオチ。2011/12/16
shamrock
5
いやー、やっぱりマシスンはうまい。最高!ラムレイの駄文を読んだ後だけにマシスンのうまさがいやがおうにも際立ちますな。「おま★★」が好き。「心の山脈」であの系列の物が。2011/10/21
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