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ハヤカワ文庫
ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 582p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150411183
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

英国諜報部“サーカス”の中枢に潜むソ連の二重スパイを探せ。引退生活から呼び戻された元諜報部員スマイリーは、困難な任務を託された。この二重スパイは彼のかつての仇敵、ソ連諜報部のカーラに操られているという。スマイリーは膨大な記録を調べ、関係者の証言を集めて核心に迫っていく。やがて明かされる意外な裏切者の正体とは?スマイリーとカーラの宿命の対決を描き、スパイ小説の頂点を極めた三部作の第一弾。

著者等紹介

ル・カレ,ジョン[ルカレ,ジョン][Le Carr´e,John]
スパイ小説の巨匠。1931年イギリスのドーセット州生まれ。オックスフォード大学卒業後、イートン校で教鞭をとる。その後、イギリス外務省の職員となり、旧西ドイツのボンにイギリス大使館の二等書記官として赴任、さらにハンブルクで領事を務めた。1961年に『死者にかかってきた電話』で小説家としてデビュー、第三作の『寒い国から帰ってきたスパイ』(1963年)でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞と英国推理作家協会(CWA)賞ゴールド・ダガー賞を受賞した。『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』と『スクールボーイ閣下』(1977年・CWA賞ゴールド・ダガー賞受賞)、『スマイリーと仲間たち』(1979年)の三部作はスパイ小説の傑作と評されている。1983年にはMWA賞の、1988年にはCWA賞の巨匠賞に輝いている

菊池光[キクチミツ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

112
英国情報部に長年潜り込んでいたソ連の二重スパイ『もぐら』を探り出すため、現役に復帰した元諜報部員のジョージ・スマイリー。風貌はチビでデブの冴えない中年男ながら、驚異的な忍耐力と緻密さで核心に迫っていく。しかしそれは、かつての仲間の裏の顔を暴く事を意味していた……。イギリスに伝わる童謡の一節から採られたというかわいらしいタイトルに反して、緻密で重厚。『スパイ小説の金字塔』と呼ばれるスマイリー三部作の第一作。新訳に辛口レビューが多く、ロバート・B・パーカーの作品の翻訳を長年手がけた菊池光氏の旧訳で読んだ。2016/03/11

k5

53
本年三周目。読むたびに味わいが深まるというふれ込みの本はたくさんありますが、本書はまさに、ページをめくるごとに新たな発見をさせてくれます。最初、地味やなーと思っていたスマイリーの尋問風景や、最後の対決シーンも、回数を重ねるとこれほどに色彩が深くなるか、という印象です。三人称多視点という小説作法のある種、究極系のようにも思えます。自分的にノルマは年内あと2回ですが、もうちょっといけるかも。2024/07/09

k5

53
再読。というより何回でも読める小説なので、今年中に五回くらい読もうと思います。ちなみに「裏切りのサーカス」もBD買いました。新訳版も素敵だったんですが、菊池光訳が素晴らしすぎる。。。と、周辺のことはさておき。読み慣れて彩度が上がってくると、不思議な三人称多視点小説であることに気づきます。冒頭のビル少年やギラムに視点が移ることもありますが、基本はスマイリーで、彼のことを高く評価しようとする語り手の意志が見え隠れします。稚拙な表現しかできませんが、ある種「帝都物語」が嶋田久作のアイドル映画なのと思じ意味で、2024/02/25

k5

49
本年四周目。しかし、読むたびにあまりよく分かっていないことを思い知らされます。34章の最後でギラムが尾行されていることに気づく「三人目の影」はヘイドンかと思っていたのですが、よく考えれば彼が尾行する動機もないわけで、「スカッシュラケット」が何なのかもう一回読み直さなきゃ。あと、リッキー・ターも普通に考えればあの後殺されるのでしょうが、そうは書いてないなあ、とか。分かったと思えるまで繰り返し読もうと思います。2024/11/07

藤月はな(灯れ松明の火)

38
派手なアクションはなく、ただただ、五條瑛さんの鉱物シリーズやサマセット・モームやグレアム・グリーンのスパイ物のように淡々と調査、分析、聞き取り調査などを地道に行った上でより、確かな情報を手に入れ、作戦に組み込んでいく、水面下のスパイ活動が描かれます。ジムという名についての言及や印象やコードネームの意味と展開への繋がりというような「名」=特定のアイデンティティの象徴に対しての描写がやけに印象深い分、最後の一文になぜか、胸が詰まります。2013/10/24

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