内容説明
5歳の少年、武道の達人、血に飢えた狂暴な男…警官の眼前で女性を殺し、逮捕された男マックスは、9人もの人格を持つ多重人格者だった。FBI捜査官のペンダーは彼こそが手配中の連続殺人犯であると睨むが、男は精神科医のアイリーンを人質にとって逃走。かくして監禁状態での殺人鬼と医師の奇妙な“治療”が始まった。『ハンニバル』の戦慄と『24人のビリー・ミリガン』の迫力。サイコ・サスペンスが到達した究極の恐怖。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
丰
0
20011231
yos
0
久々の多重人格本(?)。多重人格といえばダニエル・キイスをおいて他にない。レビューに、彼の代表作『24人のビリー・ミリガン』が引き合いに出されているけれども、全く遜色ない。よく書けてます。一方で引き合いに出されている『ハンニバル』。終わり方が衝撃的で、賛否両論わかれた作品。残念ながら、『監禁治療』のマックスとアイリーンには、レクター博士とクラリスほどのキレも存在感もない。それでも、次々と殺人を犯す異常人格者の犯人に不思議な魅力があり、息詰まる展開で、一気に読ませてくれる。2001/12/11