感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くたくた
47
なんと、英国軍艦Uボートである。とりあえず今回の据え膳、死んだ親友の妻ゲールがダメだ。地中海で夫の指揮する潜水艦が消息を絶つ。おそらくは機雷。後から帰還したマーシャルが弔問に訪れた時にはすでに再婚して転居済み、相手はエリート士官のシメオン中佐。それなのにマーシャルを呼びつけて、死んだ夫ビルと結婚したのはマーシャルが結婚してくれなかったから、今も私、あなたが好きなの。でも私は家庭が欲しかったのよ。それってそんなに悪いこと?だから今の夫と結婚したの。でもあなたがその気なら・・・・って、なんだこの女?2020/08/06
鐵太郎
12
拿捕したドイツ軍Uボートで特殊任務に就くことになった英国海軍マーシャル少佐ら潜水艦乗りの苦闘。敵軍に擬装し、洋上に出ればドイツ軍も連合軍も皆自分を襲う敵、という設定はスリリングなのですが、物語はこれを使ったトリック作戦より、リーマン得意の人間ドラマがメイン。今回のラスボスは友軍のシメオン中佐か。でてくるヒロイン二人(どちらも訳ありの人妻)がマーシャルに・・・って、やっぱり鉄壁のリーマン節です。(笑)2018/09/29
tegi
4
連合軍イタリア上陸を成功させるべく、Uボートで秘密作戦を行う英海兵たち。地味に地味に始まるのですが、女工作員との恋を経てクライマックスは秘密兵器基地への攻撃と実は派手でおいしい。艦長マーシャルの鬱々とした心情をきめ細やかに描きつつ、テンポよく船内の群像も挿入してみせる文体の手練れぽさがいい。男同士の熱い萌えも満載です。2013/03/26
鈴木誠二
3
机上作戦を立案するエリートと、有能が故に酷使される現場指揮官との対立。強引とも言えるラブロマンスの挿入は作者の定番なのか? 味方に攻撃され、敵に助けられるという偽造作戦シチュエーションがちゃんと織り込まれているのは良い。しかし、艦長自ら陸に上がって無謀な救出作戦に参加するとか、ちと強引すぎないか。2017/05/05