感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Marie
5
エノテカのメルマガか何かで取り上げられてた絶版本。エンターテイメント性が高い話だけど、元海軍大佐のだめだめなところが貴族的な趣味でほどよく誤魔化され愛されキャラになっている。奥様とその家系の政治を絡めた投資っぷりとか、元同僚の会社とか、なかなか大風呂敷な話だけど、根本的なところで変わらない事が現在でも起こってるかも。実際ワインを盗むというシーンは本の後半。悲哀交々の人物像を眺めつつ、時おり出てくる食事のシーン。いまではもっと高価になってるワインとのマリアージュを想像する。スリリングな場所ではどうあじわう?2021/08/19
ヒロフ162
0
不思議なことが起きた。20年以上昔から、折にふれ手に取って、途中で放り出してきた本を読み終えることができた。内容は眠れない夜に、拾いモノの聖林製のB級映画を見て、ちょっと得した感じ。特に主人公の大佐がギャンブル狂で、つまり今で言うギャンブル依存症で、この頃はまだ、これが深刻な病気扱いされてなく、愉快なネタになっているところに、時代を感じる。 また脇を固めるキャラが多彩で、興味深く、ユニーク。 肝心の大量のワイン強奪作戦は、ありえないホラ話を聞かされたみたい。2013/11/06
mayumi
0
(20250207)
アヴィ
0
タイトルの印象から、なんとなく毒入りワインによる殺人事件みたいなミステリーを想像していたら全然違いました。大量のヴィンテージワインを盗み出し換金するというクライムノベル。だが、想像以上に人が死にます。後半海洋冒険小説のようなノリになってきたあたりから、どんどん死んでいく。ワインの行方やお金の行方も最後までエスプリが効いてます。そして何故日本の自衛隊員がと思うが、これが重要な意味を持ってくるんですね。日本にワイン文化が根付くのはもう少し後年かと思うが、こういう解釈もあるんですね。2024/10/27