感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
73
初読。2015年1008冊め。【45/G1000】小説の魔術師・久生十蘭の訳による文語体でフランスのミステリを読むというなんとも珍しい経験だった。小説はフランスで1911年(明治44年)初版、久生氏の邦訳が1937年(昭和12年)ということで、読みながら「乱歩の小説のようだ」と思ったが、実際は乱歩がこちらを参考にしたのだろう。検索すると乱歩の作品に「ファントマのようだ」的な分もあるらしい。現代においては到底考えられないようなトリックだが、活動写真になっていたりと当時はものすごく人気だったのだろう。2015/08/22
NAO
53
ファントマという怪人を紹介するだけで手いっぱいという印象を受けた。怪しさを重視したいがために彼の関係者たちをあまりにも曖昧なままにしているのが、どうにも読み取りにくい。ベルサム卿夫人、ランベール夫人、シャルルに対するファントマの位置や彼の考えをもっとはっきりさせた方がいいのにと思った。以後の話で、ファントマや周囲の人々の細かい性格付けがされ、ファントマがどんな目的で行動するのか見えてくるのだろうが、残念ながら続編を読みたいとは思わない。この作品の影響を受けたと思われる怪人二十面相の方がずっとおもしろい。2017/02/19
くるみ
3
なんとも言えない雰囲気があり、好きです。が、愛ゆえにファントマに?ん?ファントマは一体何がしたいんだ?2013/08/30
ext3
3
まあ、読んでる間は楽しく読めたが、特にびっくりするようなオチもなく……。ジューヴは単なるファントマの幻想にとりつかれたキチガイじゃなかろうか。あれをファントマというには描写が足りない気がする。江戸川乱歩の黄金仮面とか少年探偵団とか、モロにこれから影響受けてるよね。ルパンよりも。あと、裏表紙のあらすじが内容全然表してない上に、詩人気取りで気持ち悪い2012/06/09
鬼怒川
1
次から次へと場面が変わり、次から次へと新しい登場人物が出てきて大変めまぐるしい…。 あまり好きではなかったので続きは読まない。2016/05/31