感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
307
主人公ベンジャミンが東部の名門カレッジを卒業し、その記念パーティに幕を開ける。当時、ベンジャミンは20歳だったのだが、その反抗期ぶりはまるで中学生である。その後も小説の最後まで一貫して彼の幼さが変わることはない。Mrs.Robinsonとのlove affairも、エレインを追ってバークリイに行ってからも、彼の自分勝手さには読者の共感を拒否するかの如くである。これほどに彼自身の両親も、ロビンソン一家も、そしてエレインをもないがしろにしたところに小説が成り立つと考えたところに本書の評価の不思議さが際立つ。2017/07/28
ケイ
124
名作だからいいはずだと信じて何度も映画を観たが、いつも理解不可能。登場人物たちの誰にも感情移入できないんだもの。で、この度は原作を読んでみた。が、やはり、理解できなかった。まず、この男の魅力がわからない。少なくとも、わたしが彼女だったら自分の母親と関係のあった男は絶対に嫌だし、自分が母親になってみて、娘に対してこんな嫉妬の仕方は情けなすぎるし…。こんな男を受け入れるってことは、母親とのことを一生引きずるってことじゃないの?と、改めて嫌悪感ばかり持ってしまい、最悪な読後感。何か嫌なものが胸につかえたままだ。2017/03/08
harass
44
名作映画の原作。ガーディアン紙の1000冊リストにあり初めて手に取る。小気味良い会話が連発で地の文が少なく驚くほど早く読めてしまった。正直、良くも悪くも時代の産物かなあという印象。反体制の時代だからこそのヒーローなのか。若者らしいといえば若者だが、現代日本でこんな主人公は受け入れられないだろう。本人自体もよくわからないで衝動に身を任せすぎであっけにとられてしまう。疑問や反感も浮かぶがちょっとは共感するところもある…… のかな。2015/09/07
shinchan
9
4.2 映画は最高!!!!
かおりんご
7
映画の最後のシーンは知っていたけれど、私はこの男は好きになれんなって、原作を読んで思った。自分勝手で、ちっとも魅力的じゃない。2011/07/26