出版社内容情報
ついにバロットとの再会を果たしたウフコックであったが、新たな潜入捜査へと向かう。一方、眠り続けるハンターが目にしたのは?
内容説明
“クインテット”との死闘の末、ついにガス室からウフコックを救出したバロット。だが息つく間もなく、ウフコックは“オフィス”の仲間ブルーを奪還するため、再度の潜入捜査に向かう。一方、ナタリアの精神世界でシザースにもノーマにも利用されない道を探るハンターは、ディムズデイル・ボイルドと邂逅する。幾度もの武力衝突と、悪徳による正義の侵略を経て、都市中を巻き込んだ闘争は新たな段階、薬害集団訴訟に入った。
著者等紹介
冲方丁[ウブカタトウ]
1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』でスニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞受賞。主な作品に『マルドゥック・ヴェロシティ』『微睡みのセフィロト』(ともにハヤカワ文庫JA)など。マンガ原作やアニメ脚本も手がけ、ジャンルを越境して活躍。2010年、時代小説『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、2012年、『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiseiok
48
あ〜もうマジで厄介。本編と巻頭キャラ紹介ページとの行ったり来たりが煩雑で、全然進めない。キャラが増えすぎ、各勢力の協力/敵対関係も複雑化しすぎ、収拾つかないよウフコック!活劇場面でのキャラの退場(=KIA)があるかと思いきや、そこは“殺さない・殺させない”イースターズオフィス、全然減らない^^;。それどころか後半には更なるいかしたエンハンサー四人組も登場するし、敵側大物がばんばん魅力的にキャラ立ってくるし、法廷シーンは面白いし…。何とかしてください冲方先生!こんなに厄介なのにまた次巻買っちゃいますよ〜笑。2022/04/19
えも
33
章ごとに時系列が違うという設定と、登場人物の多さに、毎度のことながら巻頭の人物紹介を何度も見返してしまう▼今回はハンターの復活で、話が次の段階に突入。そして思わせぶりな葬式のシーン。誰が死んで、なぜバロットが非難されるのか?▼結局「待て次号」かい!2022/05/14
Kanonlicht
30
新章突入とともに次々と明らかになる衝撃的な展開。宿敵ハンターが政治家になることが示唆され、彼の片腕であるバジルがバロットと同じ法学校に入学してくる。ついには一連の事件の発端となった薬害訴訟まで始まり、この物語が一体どこまで広がるのかと気が遠くなった。新たな登場人物も出てきて(そもそもイースターズ・オフィスが不殺を信条にしているので登場人物がいっこうに減らず、増えてく一方なわけだけど)、それがまた魅力的なキャラクターなのがにくい。2024/05/09
ぜんこう
20
そろそろこのシリーズ終わってほしい。登場人物が多すぎて巻頭に紹介されてるけど、読書中は面倒なんでそこは読まずに済ました(誰かわかんなくてもいいや^^;) 心理戦中心だったら、もう読むのやめようかと思ってたら、バロットとウフコックが協力しての久々の銃撃戦ありました(^o^) でも次巻は政治的駆け引きとかになっちゃうのか? 裁判も気にはなる。オフィスに戻ったウフコックの今後も気になる。結局次巻も読むんだろな(^^;)2022/06/04
活字スキー
19
"一匹のネズミがその生をまっとうし、価値ある死を獲得する物語"はますます複雑に絡まりながら最終章の階段をのぼってゆく。マクスウェル率いる〈誓約の銃(ガンズ・オブ・オウス)〉追撃、いよいよシザースの支配から逃れ覚醒するハンター。戦いが激しさを増す中、脱落者が出るどころかそれぞれの陣営でさらなる戦力強化が進み、対決の舞台は政治的な領域まで広がりを見せる。シリーズ集大成にふさわしい情報量がたまらない。続きはまた一年待たなきゃならんのか!2022/03/27