出版社内容情報
老齢の店主から居酒屋を継いだこまり。小毬屋と名付け、酒と料理で客をもてなすが、身分問わず癖のある者ばかりが来るもので……
内容説明
夫に離縁されてもなんのその。こまりは行き着いた先で、老店主から居酒屋を継いで切り盛りをし始める。だが様々な騒動に首を突っ込むことに。へっぴり腰の侍が御前試合で勝つよう骨を折ったり、絶世の美女に変な色のぼたもち探しを頼まれたり、戯作者のために不可思議な料理を拵えたり。さらに美酒・高級食材・珍味だけを盗む賊・野槌を追うが…通うほどにこまりの底抜けの明るさに誰もがべた惚れ!心躍る居酒屋小説
著者等紹介
赤星あかり[アカボシアカリ]
作家。福島県出身。『居酒屋こまりの恋々帖―おいしい願かけ』にて小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
54
「坂井希久子さん推薦!」という帯、魅力的なタイトルに誘われて購入。来年シリーズ第二作刊行予定。居酒屋「小毬屋」の大酒呑みのバツイチ女将こまりが様々な騒動に首を突っ込む話が明るく軽いタッチで描かれている。が、元亭主宗右衛門の生死や山東京伝や蔦屋、鬼月銕之丞のような有名な実在の人物が今後どうかかわるのかという謎はやゝ重苦しく残されている。2021/09/13
ごへいもち
14
あまりにも軽々しくてどうしようかと思ったけれど、このまま次も読みたくなって2023/07/10
粋
10
書店で見かけて気になったので手にとってみた。灰汁の強い面々が揃いも揃ってなかなか面白い。話は上手くいきすぎではと思わせながら、オチがあるところが笑わせてくれる。切なさもあり、心温まる話もあり、ひじきも癒してくれる。白旗がいいキャラでお気に入り。そして、読むにつれ、こまりが元夫の宗右衛門と夢を叶えて欲しいなと切に願う。タイトルの恋々帖とはそういう意味なのね。2022/07/25
陽ちゃん
6
途中まで、「時代ミステリ?」と思っていたのですが、主人公こまりの元夫の行方が絡んできて確かに謎かな、と。祖父の知人から居酒屋を受け継いで〈小毬屋〉を始めたこまりを始め、料理人のヤスや鬼平!の息子銕之丞、山東京伝、蔦重と登場人物が次々増えて、このままでは終わらなさそうな感じですね。賊の野槌の正体も気になりますし。2021/09/22
MAMI.
5
★★★☆☆2021/09/30