出版社内容情報
ヴェンダリスタ星人と光の国、そして地球人類の死闘を精緻な設定で描いた『ウルトラマンデュアル』。書き下ろし続篇を堂々刊行!
三島 浩司[ミシマ コウジ]
著・文・その他
内容説明
ヴェンダリスタ星人の撃攘から八年余りの月日が流れた。その間に、敵性宇宙人の侵攻を阻むため地球防衛軍が組織される。栗村円と一ノ瀬環は、共に新世代のウルトラ戦士として地球を守る任務につくことを望んだが、円だけがウルトラ・オペレーションに失敗し、日本中から嘲笑されてしまう。一方その頃、太陽系近傍には新たな宇宙人の脅威が迫っていた―!SF戦記として新生したウルトラ戦士の叙事詩、堂々たる第二幕。
著者等紹介
三島浩司[ミシマコウジ]
1969年生まれ。関西大学工学部電子工学科卒。電気関連会社退社後、小説執筆を続ける。『ルナ Orphan’s Trouble』で第4回日本SF新人賞を受賞し、同作で2003年にデビュー。2011年、ハヤカワSFシリーズJコレクションより『ダイナミックフィギュア』を刊行。ベストSF2011“国内篇”第3位にランクインした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
73
前作から8年後、地球は新たな局面を迎え世界規模で人類のウルトラ化計画が始まった。苦悩しながらもウルトラウーマンを目指す環と円は、かつて地球を守った戦士たちと共に更なる侵略者に立ち向かう。宇宙規模ではまだまだ生まれたばかりのような地球、しかしその未来には、宇宙の平和と秩序を守る壮大な使命が託されていた。今作では光の国と宇宙警備隊、地球防衛軍の設定がとてもリアルに描かれ、危なげな群集心理や個々の葛藤、そして希望を諦めない強い想いも感じることが出来た。これもまた新たなウルトラマンなのだろう。2020/11/23
りょうけん
7
<突> 先日アマゾンプライムビデオで『ウルトラマン オーブ』シーズン1を観た。格闘シーンにあまりCGが使われていない事がヒジョウに好ましかった。怪獣もひと目で"ぬいぐるみ"と分かってこれも又微笑ましい。とても嬉しい作品であった。 ところでこの5月末には,ハリウッドで制作されたゴジラが世界同時公開になるらしい。題名は『ゴジラ キング オブ モンスター』。なんでも東宝が制作費を拠出しているらしい。今までみたく権利貸与だけの作品とはちょっと違うはづなのだ,ってこの本とは全く関係ない話だった。誠にすまぬ。2019/04/10
十二月の雀
7
最初から最後まで全てが面白い本というのはそうそう無いだろう。登場人物たちが自己をよく客観視していて読む方がとても分かりやすい。ほの暗い感じかと思えば、定期的にすっきりする展開があるからストレス無く読めた。本書は間違いなくウルトラマンの精神を受け継いでいる。創作意欲を刺激されまくった素晴らしい読書だった。2018/11/17
ミッキーの父ちゃん
4
正直言って読み難い。光の国やウルトラマンの位置付けだとか中々面白いんだけど、ここまで凝った話にすると、オタクの自己満足的なお話と取られかねないですね。2020/08/16
古隅田川
3
シリーズ前作の「ウルトラマンデュアル」を読んでいないため、最初は読むのがつらかったが、読み進む内におぼろげながら全体のストーリーを把握できると、そこからは一気に最後まで読み切った。 ウルトラマンと怪獣の戦いに加えて、光の国の歴史も書かれており、十分に楽しめた。愛と優しさについても語られていたが、私にはよく理解できなかった。 読んでいて、ウルトラマンの物語を書いて、出版してよいのだろうかと著作権が気になったが、表紙に「TUBURAYA HAYAKAWA UNIVERSE」と書かれていた。杞憂だった。 2021/07/13