出版社内容情報
潜在犯へと堕ちた征陸智己。隔離施設に収容された彼の元を訪れた人物とは? 征陸篇完結
内容説明
警視庁・特命捜査対策室の征陸智己と八尋和爾は、懸命な捜査の末“ノナタワー落成式襲撃事件”の首謀者アブラム・ベッカムの元へと辿り着く。だが、アブラムは厚生省が派遣した制圧無人機により殺害され、八尋は責任をとるかたちで警視庁を去った。そして2091年、警察は解体され、新たに厚生省公安局刑事課所属となった征陸は、いまだ正義の在り処を追い求めていたのだが―スピンオフノベライズシリーズ、征陸篇完結。
著者等紹介
吉上亮[ヨシガミリョウ]
1989年埼玉県生まれ。早稲田大学文化構想学部卒。2013年、『パンツァークラウンフェイセズ』で作家デビュー(全3巻/ハヤカワ文庫JA)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カザリ
44
大好きな発想のお話なんだけど、理論武装しすぎて正直、何言ってるのかわからない感じがする。作者さんが若いから仕方ないか、と思う。まだ人生を語るには若いから、言葉を重ねるしかないんだろうな。でも、大好きですけど!!吉上さん!!(*´▽`*)2015/11/16
絹恵
38
世界を殺すことも、自身を殺すことも出来なかった父は、世界の在り方を問うのではなく、世界に自身の在り方を応えました。過去の未来に別れを告げることほど苦さを伴うものはないです。でも正義の色を重ねることが選択を肯定し、赦していくのだと思います。そしてたとえそれを正義と呼べないときが来たとしても、初めから護りたいものは判っています。愛しい名前を呼んだその先が彼の幸福の在処だから。2015/08/02
ソラ
29
シビュラシステム導入の中で変わりゆく世界の中で自らの信念というか大切なものを通した征陸さんが格好良かった。そして最後の厳永さんのくだりでは!?となった。2016/05/21
ギンちゃん
27
何故とっつぁんが刑事から執行官へ至ったのか、何故あの時狡噛を送り出したのか、疎まれ憎まれようと伸元の側にいたのか、その胸のうちを思うとなんとも言えない気持ちになる。どれほど不条理で理不尽な世界でも、何としても家族を守ろうとした姿を伸元が知る機会がなかったのが残念でならない。それとは別に、巌永がそうだったか…いや、配属間もないわりには随分と落ち着きがあり違和感はあったのだけれどそうか、そうでしたか驚きました。このシリーズは是非ともアニメ化してもらいたいものです。2016/12/07
ヤギ郎
23
シュビラシステムが導入されて頃の話。主人公は征陸智己。『PSYCHO-PASS』ならではのグロテスクなシーンもあり、食後に読まなければよかったと思うことが何度か。近未来の刑事物語ではあるけれども、刑事としての働きはいつの時代も変わらないんだな(小説の世界の中で)と思ったりもする。この巻で終わるかと思いっていたが、どうもストーリーが続くらしい。3巻の発売に期待ができる。この巻で一先ず物語は一旦終了したので、今後の展開が楽しみ。2015/07/02