出版社内容情報
東京駅上空に浮かぶ11番ホームに住む少女の悲哀と秘めたる情熱。好評シリーズ第2弾!
内容説明
鏡状門の開発によりC.D.鉄道網が実用化された世界。東京駅上空2200mに浮かぶ第11番ホームにて百年以上勤務する全身義体の少女T・Bは、今日も変わらずお客様を迎えるのだった―。相棒のサイボーグ犬・義経の入院中に、駅を管理する第七世代コンピュータ“アリス”をめぐる騒動が勃発する短篇と、輸送中の冷凍睡眠装置から突然目覚め、待遇の変更を求める少女に迫る謀略を暴く中篇を収録したシリーズ第2弾!
著者等紹介
籐真千歳[トウマチトセ]
1976年沖縄県生まれ。心理学科を卒業し、四年間システムエンジニアとして従事後、携帯電話向け小説賞で大賞および佳作を同時受賞。2008年に『θ11番ホームの妖精』で出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 3件/全3件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
義経の入院中に駅を管理する第七世代コンピュータ・アリスをめぐる騒動が勃発する短編と、輸送中の冷凍睡眠装置から突然目覚めた少女を巡る謀略に巻き込まれる中編を収録した第二弾。杓子定規なことを言う一方で、同じ世代のコンピューター相手に意趣返しをしてみせたりするアリスの妙に人間っぽい反応や、脅迫に屈せず切ない想いを抱える依頼人たちを守りぬこうと奮闘するT・Bたちの心意気が、読んでいてとても心地よかったです。いろいろな事情が複雑に絡み合い、なかなか素直になれなかった2つの恋もまた興味深い顛末で、続編に期待してます。2016/02/09
hisato
33
途中まで読んでいて、サブタイトルの意味が分からなかったです。 読み終わって振り返ると、ああ、という感じでした。 人工知能と人間の関係性や東西J.R.C.D.の争いと色々盛り沢山な内容でしたね。そして、年月単位も相変わらず壮大で、途中付いていけなかったりと。設定が細かくて良いですが、細かすぎて整理できてないw それにしても、最後に静樹が素敵に締めくくっちゃいましたね。こういうことが言えるって、ちょっと羨ましいかもです。2016/09/22
ソラ
32
読んでみた感じswallowtaleの世界観と共通のところがあるのかなぁと。アリスは段々と人間臭くなってきていてほほえましい。自意識を持った人工知能とその人工知能に恋をした少年の話はどんなに技術が発達した未来でも恋という感情は変わんないぜと。2016/02/01
いおむ
23
令和元年の年末最後の小説読了はこれでした!面白かった!読後感も良く、願わくば早く続きを読みたいです!とその前にスワロウテイルを読もうか。2019/12/31
かんけー
19
お馴染み11番ホームの妖精事TBと狼型アンドロイド義経そして東京駅11番ホームの全てを司る第七世代の人工知能アリスの1人と一匹(?)と一基のトリオのお話し...二編の短編集からの構成で、Ticket 04、TB とアリスの会話がとても可笑しい(^^)旧式の光学ディスクをアリスに読み込ませプログラムのアップデートの真っ最中で。「アルジャーノンに花束を」のダニエル.キースの事で論争になるTB とアリス(^_^;)峨東流派と云う人口知能技術集団の話しから次編に繋がる伏線もチラリと。アリスも進化してるんですね♪→2016/02/09