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ハヤカワ文庫
あなたへの想い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 298p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150310929
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

離れ離れになった母・律子と息子・真一。律子が亡くなり、真一は思いがけない母の最期の言葉を知る。最後に会いたかったのは自分ではなく、別の男性だったようなのだ……。

内容説明

その日、札幌に住む大学生の真一は、離れ離れとなり横浜に住んでいた母・律子の死を知る。ついに分かり合えなかった。その思いを胸に葬儀に向かった真一は、母の部屋で不可解な文章を見つける。「あいしているもういちどあいたいしんじ」―母が最後に残した言葉は、離婚した夫にでもなく、息子の自分にでもなく、だれか別の男性に向けたものだったのだろうか?『償い』の著者が想いを込めて描き出す、母と子の物語。

著者等紹介

矢口敦子[ヤグチアツコ]
1997年『人形になる』で女流新人賞を受賞し、その後『償い』(2001)で多くの読者を獲得する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

63
同世代の女性の日記を読むことで、会ったことはないけれどその女性の思いを知りたくなる…。一人ぼっちという心がそうさせた部分があったかもしれない。読み始めに感じたものは、作者からしたら種まきみたいなものだったのかもなぁ。まんまとその種に食らいついてしまった。後半のパタパタと早送りのような展開には驚くばかり。人の想いって、正直に言えないことの方が多いのかもしれないなぁ。自分に嘘をつくことの方が多いのかもしれないなぁ。まあめでたしめでたしで良かったとは思うけど。2016/08/29

このん

17
北海道に住む明(めい)は同じ大学の真一が好き。始めて2人で出掛けたその最中に、東京に住む真一の母の死亡を知らせる電話がある。真一の母はパソコンの前で心臓発作で亡くなっており、パソコン画面には『あいしてる、もういちどあいたい、しんじ』と書かれていた。明と一緒に泊まった明の叔母宅。その叔母、亜貴子宅に置き去りにされた真一パソコン。亜貴子はパソコンを開き真一の母が書き残した沢山のメモを発見する。それから『しんじ』探しが始まる。母親に愛されてない思っていた真一への想いの意外な真実。面白かった。(3202)2013/01/31

びっぐすとん

13
108円本。初読作家さん。読後感は悪くない、だけどなんか物足りない。死後明らかになる律子の生前の姿だが行動が突拍子もないし、律子を不幸に落とした事件もなぁ・・。結論を言えば「あのクソババァさえいなければ」(口汚くてスイマセン)に尽きるけど、流され易く(すぐ感化される)、考えの浅い律子の性格も災いしてるんだろうな。これこそ裁判起こせば良かったのに。律子の夫も真剣にやり直す気があるなら母親(姑)が死んだ時に行動するだろう。思っていることは口に出し行動に移さないと他人には伝わらない。死んでから伝わっても遅い。2018/03/02

いたろう

13
今までパソコンを触ったことがない年輩の女性が、長文の手記をパソコンに残すなんて不自然だし、それを赤の他人が見るという設定にも違和感を感じる。手記を書いた女性とそれを読む女性の人生が重なりあってしまい、どっちがどっちか分りにくくなる。それでも「あなたへの想い」の「あなた」とは誰かが明らかになる最後のあたりは良かった。2013/04/03

なっく

4
うん、まあ、こんな感じでしょう。皆さんおっしゃっているように設定にかなり無理があるし、子を想わない母はいないというのも平坦過ぎて納得できないけど、それなりに落としどころもあったので。最後に大学生の二人が付き合うくだり、あまりにも芸が無くて興ざめだった。辛口ですいません。2013/08/11

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