内容説明
塾講師の南部観一郎は、今日も好意を寄せる谷一恵の誘いを断り、ペンダンと共に自分たちの同類を探しに夜の街を彷徨った。ペンギン姿の似合うペンダンは口の減らない奴だが、頼りになる相棒でもある。その日、ふとした隙にペンダンを襲った黒い闇の男こそは、長い間探していた彼らの同類に違いなかった。そう、この世界の観測者南部は、延長体ペンダンと共に1500年以上生きる存在だったのだ―。哀愁の量子ペンギンSF。
著者等紹介
大西科学[オオニシカガク]
1971年生まれ。兵庫県出身、大阪大学理学部卒。3児の父で理学博士。1998年から、立ち上げた雑文サイト「大西科学」で雑文、掌篇小説の公開をはじめる。サイトに発表した掌篇をもとにした長篇『ジョン平とぼくと』にて2006年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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