ハヤカワ文庫<br> レダ〈1〉

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ハヤカワ文庫
レダ〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150309770
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ファー・イースト30。すべての人間が尊重され、社会秩序を乱そうとする者ですら“紊乱者”として容認される理想社会で、人々は自由を謳歌していた。そしてある日、少年イヴはレダに出会い、その銀色の髪と小枝のような肢体、そして風のように自由なレダの魂に魅了されてゆく。しかしこれは、ファー・イースト30の未来を揺るがす運命の出会いだったのだ!栗本薫が、理想社会の矛盾と人間存在の問題を描く、未来SF大作。

著者等紹介

栗本薫[クリモトカオル]
別名に中島梓。東京生まれ。早稲田大学文学部卒。77年中島梓名義の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞。78年『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞受賞。以後、作家・栗本薫、評論家・中島梓を使い分けて多彩な文筆活動を展開する。小説作品は、ミステリ、SF、時代小説、耽美小説と多岐にわたる。ライフワークともいうべき一大長篇ロマン「グイン・サーガ」は、2005年に100巻を達成したが、2009年著者病没により130巻が最終巻となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tanaka9999

10
2010年発行、早川書房の文庫本。1988年発行の新装版。時間軸的にはスペースマンと地球人が同居していた「メディア9」などよりかなり後代ということとなる。が、科学技術はあまり変わらない。地球側の視点で描かれることもあって、社会の記述が混乱しているように感じる。そしてなんか話が複雑。以前に読んだときは「レダ、レダ、だれだ」などと軽く読んだ気がしたのだが、気のせいだったか、それとも読み飛ばしモードが発動していたか。2021/06/29

けいちゃっぷ

8
争いや悲しみを排除し、性でさえもコントロールされた、完璧なユートピアのファーイースト30。15歳でまだ無垢で中性な少年・イヴが出会ったのは、シティの人間とは似ても似つかぬ紊乱者(ディソーダー)レダ。イヴがレダに惹かれていくのは話しの展開として仕方ないと思うが、少女マンガ的キャラに少女マンガ的なやりとり。それにレダへのうんざりするほどの賛歌。少年の性の目覚めと成長物語として進んでいくんだろうな。350ページ2010/11/12

まつじん

5
ユートピア小説的な未来を描いた作品なんですがね。こむずかしく理論を展開してばかりと思ったら最後に激動です。続きがとっても気になるじゃないですか。2010/04/22

うえはらちから

4
今から20年以上前に読んで再読したくてようやく探し会えた。あの頃の僕は性や生きることもよくわからず多分イブのようだったど思う。すっかり内容も忘れてしまい純粋に楽しめた。あの頃はレダのような奔放な子が好きだったけど今は好みも変わってしまったなぁ。2014/09/27

バグマン

4
社会学的知識がふんだんに盛り込まれている。クラークの「都市と星」からの影響も見え隠れする。完全な管理社会とは、「社会的逸脱者を出さない社会」ではなく、「社会的逸脱者をも包摂してしまう社会」であるというアイディアには感服した。だからこそレダは、「真に社会の外部へと突き抜ける、絶対に包摂不可能・パターン化不可能な逸脱者」になろうと苦闘する。これはデータベース時代にアイデンティティを求める者の不可能な挑戦とも思える。すごいと思ったけど最後の方は飽きたから、二巻以降は頭の中で想像するだけにする。2013/12/19

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