内容説明
おりがみ付コンパクト文庫という形で表現。短篇20本、ショートショート12本をテーマ別に編集、全6巻に収録した。本巻には、「螺旋階段」「怖いは狐」など幻想ホラー4篇、「カエル通信システム」など「生き物カレンダー」の5月から8月を収めた。
著者等紹介
北野勇作[キタノユウサク]
1962年兵庫県生まれ。『かめくん』で第22回日本SF大賞受賞
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感想・レビュー
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ハイランド
53
折り紙をつけて、図鑑の体裁を取りつつも、北野氏の短編集。この人はカタストロフィ、文明崩壊後の、滅びを感じさせる静かな世界を描くのが得意であるが「怖いは狐」はちょっと違ったテイストで楽しく読めた。森見登美彦の世界にも似た感じ。誰が狐か。娘か、田崎か、それとも私か。螺旋階段は不思議なサイコホラー?どうも螺旋階段というと谷山浩子を思い出してしまう。怖い、ツールなのか?カメリの世界は「かめくん」に通じる世界。北野ワールド全開!全六巻なので続きが楽しみである。2016/09/10
ぜんこう
20
「螺旋階段」「怖いは狐」の2作品は珍しく(?)マジで怖い話。「楽屋で語られた四つの話」は『ハナシをノベル!! 花見の巻』の北野さん作の落語の元になったような話。「カメリ、行列のできるケーキ屋に並ぶ」はもちろん『カメリ』で既読。「生き物カレンダー(五月~八月)」の鯉のぼりの話は好きなパターン・・・会社から帰ってきたら部屋に鯉のぼりがいた・・・こういう話に出会いたくて北野勇作さんの作品を読んでいます(^^)2019/02/23
亮人
2
カメリかわいい。2007/11/10
warimachi
1
「螺旋階段」に感動しすぎて冷静な判断ができない。底なしに不気味で、そしてどこかうらやましい境地の世界。あと「楽屋で語られた四つの話」はどこかで語りが変になった気がするんですが、気のせいですか?2009/05/05
たこい☆きよし
0
北野勇作の短編を巻ごとにテーマ(どうぶつ)を決めて全6巻で出版する企画の3冊目。「かえる」の巻はホラー風味(+演劇モチーフ)の短編を集めた1冊。これは著者がやっているという朗読で聴くとけっこう怖くてよいのではないかと思った。2016/09/17