ハヤカワ文庫
小池真理子のマスカレード―小池真理子短篇ミステリ傑作集〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 308p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150307110
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

外科医の高遠と恋人の葉子はドライブ中の些細な事故からまるでドミノたおしのように罪を重ねる。その様を鮮やかに綴る「罪は罪を呼ぶ」、自首する決心がつかず町を徘徊する男がボケ老人を拾ったことから起こる皮肉な結末を巧みなプロット、卓越した心理描写で描く「姥捨ての街」を含む会心の5篇。巻末には特別エッセイ「音もなく霧に巻かれていたあの頃―」を収録。味わい深い熟成のミステリのみを集めた傑作集第3弾。

著者等紹介

小池真理子[コイケマリコ]
1952年、東京都生まれ。成蹊大学卒業。出版社勤務、エッセイストを経て85年『第三水曜日の情事』で作家デビュー。89年「妻の女友達」で第42回日本推理作家協会賞、95年『恋』(早川書房刊)で第114回直木賞、98年『欲望』で第5回島清恋愛文学賞受賞

結城信孝[ユウキノブタカ]
文芸評論家。アンソロジスト
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yu。

15
きっかけは些細なことなのだが。。。話毎に思わせる“くぅ~っ…”な主人公達に待ち受けるはもう芸術的なダークゾーン!というように罪が罪を呼ぶ不幸なスパイラルが読む程にとことん効いてしまうという、皮肉たっぷりな小池毒に酔いしれる事間違いなしの5つの短編集。既に全てを他の作品集で既読済みなのだが緊張度は初読みの時とまったく変わりません!これだから小池作品はやめられない。2015/03/01

ぴ〜ちゃん☆

1
途中で先が読めた話もあったけど、面白かった(^ω^)2014/03/08

cithara

1
まさに「罪は罪を呼ぶ」作品集。登場人物が畳みかけるように罪を重ね、彼らの焦りと後悔の記述を読んでいると、どうにも腰が落ち着かない。こういった作風は今の著者の小説作法に多少反映されているように思う。『姥捨ての街』が良かった。関谷の後をついてくるハルの姿が鮮やかによみがえる。ああいう結末だとは! 『一人芝居』も心のなかがムズムズする作品。ちょっとした誤解で殺された潤一。この国には話ベタな人が多く、類似の事件が今すぐに起こってもおかしくはない。『マスカレード』という曲が好きなので関連を期待していたのだが...2012/08/26

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