内容説明
そのひとは絵を描いていました。ていねいに絵を描いていました。そのひとのことを想うと心がいたみ、あたたかくなるようなひと。人が生涯にただ一度しかめぐり会えないような、風太郎とは、そのようなひとでした…表題作「風太郎の絵」をふくむ幻想短篇―夜の話、山の話、獣の話、虫の話、草の話、星の話、風の話、絵の話、夢の話、刻の話、ちょっと怖い話など、夢枕獏の原点、そのエッセンスをちりばめた、初期作品集。
感想・レビュー
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アルプスの空♪
5
ふーーーーっ・・何とも不思議な世界のお話でした。 読んでいる時はそれほど思いませんでしたが、後を引きます・・・夜・・・誰もいない筈の所に・・・人の気配が・・・・・ギャッーーなんてありかも今夜辺り・・・(>_<)2010/04/07
戦狐
1
メルヘン色が強い作品を収録した夢枕獏の短編集。 特に『夢蜉蝣』はメルヘンと夢枕獏お得意のエロスが絶妙に配合されていて、読んだ後奇妙な清涼感と喪失感を味わえます。2014/07/26
なるかみ憂
1
あとがきは恥ずかしいということを書いているけど、こういうのも好き。「エロスとバイオレンスとなる前のロマンチック・メルヘン」らしい。キマイラが一番好きなシリーズだけど、山とか花とかのキーアイテムの書き方が、ソーマに通じるものがあってにやにや。イメージとしては悪夢喰らいからバイオレンス要素抜いた感じ。2011/03/21
丰
0
Y-102006/10/14