内容説明
吸血鬼や人狼らと人類が共存し、お屋敷でメカ使用人が働く19世紀の英国。レディのためのスパイ養成学校で学ぶソフロニア・テミニック嬢は、兄の婚約を祝う仮面舞踏会のさなか学友の苦境を知る。友人を助けなくては!ところがそのために、ソフロニアは人狼・吸血鬼・空賊の三つどもえの大騒動に巻き込まれてしまうことに!恋に密偵戦におてんば少女が大活躍。歴史情緒とユーモアたっぷりのスチームパンク冒険譚第三弾!
著者等紹介
キャリガー,ゲイル[キャリガー,ゲイル] [Carriger,Gail]
英国人の母と気むずかし屋の父によって厳格に育てられ、反動で物語を書きはじめる。ふるさとの田舎町を飛び出す口実に高等教育を受け、考古学と人類学の学位を取得。2009年、『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』でデビューするや、読者や書評家の絶賛をあびローカス賞をはじめ三つの賞にノミネート
川野靖子[カワノヤスコ]
熊本大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
20
この巻はがぜん冒険小説的になって、一気に読めました。シドヒーグの失踪から始まってメカたちの暴走、『統べよ、ブリタニア』の歌。そして最大の敵が現れるまでの息詰まる疾走、汽車の旅、飛行船。素敵。最後のあの別れ、というか出直し。いつかまた彼に会えるといいね、ソフロニア。2015/08/28
活字スキー
15
随分と久しいな、我が愛しのアップルパイちゃんよ。お前の淑女らしからぬ活躍はこの度も大いに楽しませてもらった。イチジクプディングとほろにがガトーショコラを手に、愉快なダンスを披露するまでに成長したお前の花嫁修業がそろそろフィニッシュを迎えるのはいささか寂しい。だが、わたしがよく知る、とある伯爵夫人のちっちゃなラベンダーのつぼみちゃんがさらなる騒動を連れてくるとも聞いたのでね。いやはやまったく、楽しみが訪れるのを待つ時間とはなんと甘美なものか!2015/06/04
オザマチ
14
人狼や吸血鬼が目立っていた前シリーズに対して、人間やメカを前に押し出すように意識しているのかな?2015/09/15
ソル
9
可愛い女の子が主人公なのに実はけっこうハードな展開が意外で好きです。アレクシアから入った私はすんなりこの世界にはまれるし大好きだけど、初めて読む人はついてこられるんでしょうかね。好きなんだけど、これ読むの時間がかかるんですよね~。次で終わりみたいなのでほっとしました。ソフロニアもかわいいけど、私はもっと人狼や吸血鬼の活躍がみたいので、次のシリーズ(アレクシアの娘のやつ)が楽しみです。2015/11/14
とうくぼやかや
8
主人公たちの年齢を下げたせいか、ロマンスに持って行きにくいようで、ソフロニアを巡る三角関係も抑え気味な展開だったものの、わりとあっけなく破綻。まさかキングエア団のごたごた話が終盤に向けての柱になるとはね。乙女なシドヒーグがかわいい。ソープのあれはまあ、知ってた。逆算すると、アレクシアは生まれていると思われるものの、ロンドン決戦ありなら、親父の登場もありなのかと期待してしまう。次でラストかー。さらにやっと娘編かー。過去編やってからの未来編だものなー。とりあえず翻訳出てきそうで期待。2015/05/16