内容説明
異界族と共存する19世紀の英国。人狼団の長マコン卿は、妊娠が発覚した妻アレクシアを放逐した。人狼に繁殖能力はないからだ。不貞行為の濡れ衣をかけられたアレクシアは、男装の発明家ルフォーと旅に出た。だがイタリアを目指す一行を吸血鬼が襲う!一方、ロンドンではアケルダマ卿が姿を消し、マコン卿の副官ライオールが謎を追って奮闘していた―歴史情緒とユーモアで贅沢に飾られた懐古冒険スチームパンク第三弾。
著者等紹介
キャリガー,ゲイル[キャリガー,ゲイル][Carriger,Gail]
イギリス出身。2009年、『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』でデビューするや、読者や書評家の絶賛をあびローカス賞をはじめ三つの賞にノミネート。また同書にはじまる“英国パラソル奇譚”シリーズは、大人気となっている
川野靖子[カワノヤスコ]
熊本大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
182
どんどん面白くなってきた。今度はテンプル騎士団と会うことに。アクションがどこかコメディー風なのもお約束。とにかく気の強い主人公、どんどんストーリーを引っ張る主人公が魅力的だ。おなかの子供をチビ迷惑と呼ぶセンスもよい。(absintheは男性だから身重の気持ちはわからないけど)さて、チビ迷惑の将来やいかに?下手に書くと2巻のネタバレになる。歯切れが悪いのはご容赦。 2016/10/04
佐々陽太朗(K.Tsubota)
88
前作『アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪なう』で、次の展開が大変気になる終わり方だった。続きが読めて幸せ。周りの目もはばからず幼い子のようにワンワン泣くアレクシアがカワイイ。償いの品物に何が欲しいか訊ねられて、水晶真空管のいらない最新型のエーテルグラフ通信機が欲しいと答えるアレクシアがカワイイ。そして、本書でもっとも注目すべきはアルファ(ボス)を支えるベータ(副官)、ランドルフ・ライオールだろう。脇役が光ってくると小説はぐっとおもしろみを増す。(2012/12/14深夜、紅茶を飲みながら)2012/12/14
星落秋風五丈原
82
表紙のアレクシアは、何だか怒っているようだ。コーヒーがまずい?いえいえ、もっと深刻な理由。前回ラスト、まさかの妊娠発覚で喜んでくれると思った夫は真っ先に不貞を疑い、実家に戻れば厄介者扱い。議長職も解任された彼女が頼るのは、奇抜なファッションでロンドンを闊歩するアケルダマ郷…のはずなのに、なぜか家は空っぽで、自分が訪れることをまるで分かっていたみたい。そしてメカテントウムシに命を狙われたアレクシアは、マコン郷への未練を残しながらもイタリアへ。生まれてくる子供が狙われるって何だかトワイライトシリーズみたい。2017/08/22
mocha
66
アレクシア女史、妊婦なのにアクション三昧。今度はイタリアでテンプル騎士団と渡り合う。ライオール教授や執事のフルーテ、謎の白い狼、そしておとぼけキャラだと思ってたアイヴィーなど補佐役の面々がいい仕事をしている。お腹の“チビ迷惑”ちゃんは一体どんなベビーなんだろう?このシリーズ、かなり中毒性がある。2021/08/18
アイゼナハ@灯れ松明の火
49
とんでもないとこで終わった前巻の続き…傷心のアレクシア大陸に渡る、なんてセンチな展開にならないところがいいところですね。男装の麗人にしてマッドサイエンティストのルフォー、無口で有能な執事フルーテを引き連れ、妊婦さんとは思えない大活劇を繰り広げてくれてます。倫敦の方ではお気に入りのライオール教授がベータらしく活躍してくれてご満悦。アケルダマ卿は今回出番少なくて寂しいと思ってたら、ビフィともどもエライ事になっちゃって…さらっとサプライズをかましてくれるなぁ。まだまだ続いてくれるみたいなので嬉しい限りです。2011/12/13
-
- 和書
- 最終兵器あべこべん