内容説明
ぼくの名はヴァント、魔術師エベネザムの弟子だ。師匠は偉大な魔法使いだが、突然のデーモンとの戦いで大変な奇病にかかってしまった。病を治せるという禁断の都をめざし旅に出たものの、呪われた棍棒をふるう騎士、口がうまい商売人のデーモン、適度に聖なる神を信奉する教団などおかしな奴らが立ちはだかり、ぼくらの旅はとんでもない珍道中になっていく…ファンタジイの常識を逆手にとった、心楽しい脱力系冒険物語。
著者等紹介
ガードナー,クレイグ・ショー[ガードナー,クレイグショー][Gardner,Craig Shaw]
1949年、ニューヨーク州ロチェスター生まれ。ボストン大学で放送と映画を専攻し1971年に卒業するが、就職難で職を転々とする。船の荷役の仕事などを続けながら作品を書き続け、1977年、『ファンタスティック』誌に掲載された短篇A Malady of Magicksでデビュー。以後1987年に専業作家となり、現在もホラーやファンタジイを中心に精力的に活動を続けている
冬川亘[フユカワワタル]
1948年生、東京大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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葦附
5
読みました。偉大な魔術師エベネザムはうっかり名のある悪魔を呼び出してしまい、魔力を感知するとくしゃみが止まらなくなる呪いをかけられてしまう。自分ではとけなかったので、自分と同じくらい凄腕の魔術師を求めて、不肖の弟子(主人公)と共に旅に出ることに。■ドラゴンと囚われの姫、悪徳商法みたいな契約を迫ってくる悪魔、呪いの武器を捨てられない脳筋な戦士、へんな教団にマイナーな神様……。王道を踏襲しつつもとぼけたユーモアファンタジー。最終話がいちばん好きかな。ちょくちょく笑えておもしろかったです。2018/01/09
shou
3
どこまでもユルくドタバタなユーモア・ファンタジー。前半は翻訳の苦労の方が仄見えたけど、「それなりの偉大さを持つ聖人プラーグ」あたりから面白くなった。2015/03/09
斑入り山吹
2
ドタバタで笑えた。でも最後にはちゃんと盛り上がりもあって、楽しく読めた。キャラがしっかり立っていて、シリーズにしなくちゃもったいない、って感じだね。だって、まだ目的地に全然たどり着いていないもの。続きを手に入れるかな?本書は86年に書かれたもの。いわゆる西洋ファンタジーをおちょくったノリは、ウィリアム・ゴールドマン『プリンセス・ブライド』を思い出させられた。87年だから、そういうノリが流行ったのか?2012/02/29
まうやお
1
当時、なぜ買ったのかは忘れました。ファンタジーの裏街道をひた走る感じで、慣れるまでに少し掛かります。エベネザムは病のせいで、今のところ魔術師と言うより口先だけの詐欺師の様です。2015/08/09
斑入り山吹
1
続きを手に入れたので、再読。ガックスクスのへな詩が最高! あまのはら、デーモンも知るや、ぬばたまの、黒き魔力もいやますばかり! 翻訳の冬川氏、冴えてますなぁ。2012/11/17
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