出版社内容情報
「まれびとこぞりて」「女王様でも」ほか、SF界の女王のユーモア系代表短篇5篇を収録
内容説明
ハリウッドのとあるホテルで、なぜか国際量子物理学会が開催されることになった。各地から名だたる学者が集まってくるが、量子論さながらの騒動が次々と発生し、事態はカオス化していく…ネビュラ賞受賞の表題作、短篇集初収録のクリスマスSF「まれびとこぞりて」、傑作風刺SF「女王様でも」ほか、SF界きってのストーリーテラーのユーモア系短篇から、ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞作のみ全5篇を収録した傑作選。
著者等紹介
ウィリス,コニー[ウィリス,コニー] [Willis,Connie]
1945年コロラド州デンヴァー生まれ。1967年、北コロラド大学卒業後、教師をつとめるかたわら小説を発表しはじめる。タイムトラベルSF“オックスフォード大学史学部シリーズ”の第1作「空襲警報」(1982)でヒューゴー賞/ネビュラ賞を受賞。シリーズ初長篇『ドゥームズデイ・ブック』(1992)は、ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞のトリプル・クラウンを達成した。1998年発表のシリーズ長篇第2作『犬は勘定に入れません』でヒューゴー賞/ローカス賞を受賞
大森望[オオモリノゾミ]
1961年生、京都大学文学部卒、翻訳家・書評家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miyu
58
長篇が面白そうだけれど読む勇気がないので、短篇集をおずおず読了。全くほんとにウィリスは素敵だし、彼女の知識の豊富さと蘊蓄の深さが気持ちよい本だった。出てくるカップル(になるであろう、若い男女)がまた見ていて微笑ましいというか、微塵の嫌みも感じさせない好印象な二人なのでスルスルと読めてしまう。どの作品もよかったが、特に「インサイダー疑惑」と「まれびとこぞりて」が好み。メンケンみたいな人がチャネリングして出てきてくれたら今の世の中もちょっとはよくなるかもだし、アルタイル人の睨みも意外に可愛くて最高じゃないか。2014/09/21
更紗姫
32
大森さんは<まれびと>って言葉に、いつ思い至ったんだろう。ウィリスらしさを十全に表す邦題(『まれびとこぞりて』)で楽しい♪ 讃美歌には詳しくないので、ショッピングモール@クリスマスの狂躁状態を念頭に読み進める。<お行儀=プロトコル>に副う対応でないと、口もきいてもらえない。ジュディス伯母さんだけでなく、会社でもよくあるよね。知らずに地雷を踏んじゃって、粗縁になる・・・。コミュニケーションはかくも難しい、いわんやエイリアンにおいてをや。『空襲警報』と二冊揃ったところで、私は絶対に“笑える話”派だと自覚する。2014/03/15
かわうそ
31
長編のテイストに近くて読みやすく謎解き的にも楽しめる「インサイダー疑惑」「まれびとこぞりて」がよかった。表題作は解説によると「量子論をマクロレベルに適用した見立て」とのことでちょっと考えてみたのですがう〜むよくわからん…2016/01/30
くさてる
30
コニー・ウィリスは好きだけど、海外SFのユーモアは分かりにくいことが多くて敬遠していた一冊。けれどとても良かった。アンソロで既読の作品もあったけれど、それくらい粒ぞろいということです。「女王様でも」ウィリスと同じく、わたしもそれはばかげた主張だと思います!「インサイダー疑惑」ロマコメとして楽しめる似非霊媒退治話が楽しい。「まれびとこぞりて」ちゃんと人の話を聞いてよ!という感じで笑った。これも素敵なロマコメです。楽しい一冊でした。2022/06/12
小太郎
29
実は数多くの海外作家の中で自分が最も好きな作家の一人がこのコニー・ウィルスです。何と言っても「ドゥームズデイ・ブック」「航路」を読んだわくわく感は今も忘れられません。勿論少し前に読んだ「オールクリア」「ブラックアウト」も。ただ全部がOKかというと意味が分からん短編にいつも苦労します(笑)この本、傑作短編集というので読んだんですが5編中3篇は既読でした。良かったのが未読だった「まれびとこぞりて」コニー・ウイリスらしいファーストコンタクト物です。2017/09/13
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