内容説明
世界大戦により地球は壊滅した。生き残ったのは、月にいた人間のみ。しかも月基地は、内部工作員の生物兵器テロにより4000人が発病・発狂し、正気をたもっているのは、月面で作業中だった100人たらずの人間だけだった…苛酷な月面での人類の苦闘を描き、ネビュラ賞の候補となった表題作をはじめ、スタージョン記念賞の「世界の縁にて」、1999年から2004年にかけてヒューゴー賞を受賞した名品5篇を含む、全10篇を収録。
著者等紹介
スワンウィック,マイクル[スワンウィック,マイクル][Swanwick,Michael]
1950年ニューヨーク州生まれ。1980年のデビュー後、SFアンソロジーをはじめ幅広いメディアで短篇を発表、その大半が各賞の候補作となった。1989年発表の短篇「世界の縁にて」でスタージョン記念賞を受賞。また、1991年発表の長篇第3作『大潮の道』でネビュラ賞を受賞する。その後もファンタジイからハードSF、ユーモアからシリアスと、SFというジャンルのもつあらゆる可能性を追求する作品を発表し、特に中・短篇での活躍はめざましく、「死者の声」(1999)、「ティラノサウルスのスケルツォ」(2000)、「犬はワンワンと言った」(2002)、「スロー・ライフ」(2003)、「時の軍勢」(2004)と、ヒューゴー賞をたてつづけに受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hit4papa
42
日本では知名度が低いマイケル・スワンウィック。長編『大塩の道』と、ウィリアム・ギブスンとの共著『ドッグファイト』、そして雑誌にいくつかの短編が翻訳掲載されたくらいです。著者が1999年、2000年、2002年から2004年までに、ヒューゴー賞を受賞した6作品を含む、全10作品が収められた短編集です。とっつき難い作品ばかりですが、キラリと光アイディアが散見されます。時間SF、ファースト・コンタクトと、テーマのバリエーションは豊かです。『ドッグファイト』の電脳感を期待すると、ハズレてしまう作品集でした。2019/09/30
宇宙猫
21
★★★ ギヌンガガップ3 クロウ2 犬はワンワンと言った4 グリュフォンの卵5 世界の縁にて2 スロー・ライフ4 ウォールデン・スリー3 ティラノサウルスのスケルツォ2 死者の声3 時の軍勢3 クオリティは高いけど、若干好みから外れるかな。2025/04/06
ぎん
18
色々と手を変え品を変えて楽しませてくれるSF短編集。こういうのを読むとSFっていいよなぁと思う。2017/03/26
鐵太郎
14
なるほどなぁ。これぞSFだ。新時代の。ニュー・ウェーヴ現象とか、サイバーパンクが登場したときも同じように、新たなものを感じますね。この短編集には、かっちりしたハードSFもあります。ファンタジーもあります。ひねったタイムトラベル・テーマもあり、終末テーマもあり。堅めなSFの領域をほぼきっちりとカバーしているのではないでしょうか。ちょっと肌に合わないところはありますが、それは個人の感性の問題だな。(笑)2006/09/22
とも
11
傑作「大潮の道」のスワンウィックの短編集。解説にある通りのスーパーユーティリティプレイヤーっぷりで作品の幅は広い。「スロー・ライフ」「死者の声」がSF読んでる感じ、いわゆるセンス・オブ・ワンダーでいい。「世界の縁にて」もいい。「ティラノサウルスのスケルツォ」もいいが完成度が高すぎて逆に物足りない。 ああ、スワンウィックの長編が読みたいなあ。2025/01/03