内容説明
異星種属ローセンによる侵略を、かろうじてしのいだ惑星ジージョに潜伏する六種属たち。だが、安堵したのも束の間、ローセンの船をはるかにしのぐ巨大な宇宙戦闘艦がジージョの空に現われた。そして、その艦から降り立ったのは、冷酷かつ非情なことでその名を知られる列強種属ジョファーであった!ついに銀河列強に存在を知られたジージョの住民たちは、かつての平和な暮らしを取り戻すべく、必死に策を練るのだが…。
著者等紹介
酒井昭伸[サカイアキノブ]
1956年生、1980年早稲田大学政治経済学部卒、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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Small World
8
やっぱり読み始めると面白い。知性化を俯瞰した視点や、だからこそのヒトの感性が披露されているのが心地よい。イルカたちもたいへんそうだけど、彼らの俳句が懐かしくて嬉しかったです。2014/10/16
あかつや
6
ローセンの卑劣な計画は未然に防いだものの次にやってきたのは列強諸属中でも悪名高いドーナツ野郎ジョファー。惑星ジージョの住人たちの苦難は続く。イルカさんたちが本格的に物語に復帰して、ここまでベールに覆われてた部分が少しずつ見えるようになってきた。これはもう自分の中でかなり盛り上がったよ。惑星キスラップ後の彼らの旅も語られて、おいおいそこを小説化してくれよなんて思ったりも。しかしそれにしてもジョファーの奴らめ、なんて憎たらしいんだ。鼻持ちならないにもほどがある。あいつらが下巻でギャフンと言わされてたらいいが。2022/07/07
スターライト
5
ようやく『スタータイド・ライジング』の<ストリーカー>とその乗員がストーリーにからんできた。休閑惑星ジージョに不法に居住する六種属の思惑との衝突がさまざまなドラマを生む。キリスト教的な贖罪の概念など、宗教的な要素もはらみ、物語は続く。2013/04/20
ヒロくん(脱脂)
2
ついにアルヴィンたちと懐かしのストリーカーの面々が合流!異なった文化に触れた互いの反応なんかが面白い訳ですが、物語は回想混じりのこれまでのおさらいが多くてちょっとペースダウン。 たくさんの登場人物の思惑が絡まり先が読めない! 統制環に乗っ取られたアスクスのパートは、怖くもあるんですけどどこかユーモラス。 知性を与えられた種属と自力で知性を獲得した(?)ヒトとは、知性に対する執着が違うって話が興味深かったです。2015/11/11
ターミナス
2
変革への序章で溜めに溜めた分の速い展開。ここにきて登場人物の個性が光り抜群に面白くなってきました。続きが気になって仕方ない。 2011/03/17