感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
55
精神を乗っ取られ放逐された皇帝ヴァレンタインの復活劇、仲間集め、異世界巡りと面白い要素があり、主人公の性格もお人好しな気のいいあんちゃんで交換が持てる。良い話なんだけど、最後の章の戦争模写あたりからどうも退屈。ストーリーも安易に読めてしまうので急速に面白く無くなってしまった… 四分の三まではOK、残念。 昭和60年に購入、ずっと積読してた割にはイメージで楽しめてまぁ良しと言うところ。2021/11/23
七色一味
15
読破。再読です。いよいよ己を取り戻すための旅に出たヴァレンタイン一行ですが、その道程は苦難の連続。それでも、何かに導かれるように「眠りの島」へ。この島の奥の院には、ヴァレンタインをヴァレンタインたらしめる筈の彼の母親「聖母」がおり、「聖母」の協力を得なくては己自身を取り戻すこともできない──。惑星マジプールを襲った未曾有の危機、ヴァレンタインはそれを回避することができるのか。 上巻に続き下巻でもストーリーは冴え渡り、ハラハラドキドキ感は更にアップ。自らと国全体を救うための旅は、いよいよ佳境です。2011/11/18
記憶喪失した男
6
いまいち面白くはなかった。2018/08/08
こみ
2
面白かった。魅力的な人物群もさることながら、さまざまな文化や種族が入り混じった濃密な架空世界の構築が見事。書かれている以外にも圧倒的な量の背景設定がなされていることをはっきり実感できる。終盤ストーリーのテンポが上がってもまだ新しい物が登場するため、説明がやや寸詰まりになったり、進行中の話に比べて観光旅行のようなのんきさが出てしまったりしてはいるが、シンプルな話と思わせておいてひねりがあったりもして最後まで飽きさせない。こういう広大な世界観こそ西洋小説のよさだと思う。2018/09/28
ワッピー
2
並行読みがたたって、上巻以後、ようやくの読了。ヴァレンタインは、聖母・教皇の支持を得て、皇位簒奪者への巻き返しのため、城ヶ岳を目指す。待ち受ける困難を乗り越えつつ、途上で次第に増えていくヴァレンタイン軍に対し、城ヶ岳の皇帝軍はボンビフェイル平原を埋め尽くして待ち構えていた・・・。最後の対決シーンでは、簒奪者を操っていた者の正体が明かされ、変化したヴァレンタインの真骨頂が示されます。平民に身を落とし、様々な体験をしたこと「愛」ある皇帝へ変貌していくプロセスは、お約束とはいえ鼻の奥がキュンとなりかかりました。2014/08/19