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出版社内容情報
一人息子が殺人容疑で逮捕された。地区検事補アンディは全力で我が子を守ろうとするが……英国推理作家協会賞受賞作家の最新傑作登場
十四歳の一人息子ジェイコブが同級生の殺人容疑で逮捕された。地区検事補アンディは息子のため奮闘するが、次第に自身の人生も根底からぐらつき……。有力紙誌年間ベストを席巻した傑作ミステリ
内容説明
マサチューセッツ州の地区検事補アンディ・バーバーの日常はある日少年が公園で何者かに殺された事件によって一変する。被害者の同級生だった、彼の十四歳の息子ジェイコブが、犯人と疑われて逮捕されたのだ。息子は無罪だ。アンディはジェイコブを救うために闘うものの、一家は徐々に孤立し、疲弊していく。さらに、アンディがそれまでずっと隠しとおしてきたある暗い過去が、裁判に影を落としはじめる―倫理と愛情のはざまを鋭く突く、巧みな語りと臨場感あふれる描写で全米の絶賛を浴びた傑作サスペンス登場。
著者等紹介
ランデイ,ウィリアム[ランデイ,ウィリアム] [Landay,William]
六年間検事補として公職に就いた後、『ボストン、沈黙の街』(2003)でデビューし、同作で英国推理作家協会賞を受賞
東野さやか[ヒガシノサヤカ]
上智大学外国語学部英語学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
239
【原書】うおぉぉぉぉ、面白かった(て、バカの書いたレビューだな・笑)。読み友さんのつぶと、途中のある出来事で、ラストはボンヤリ見えちゃってたけど。早くも今年のベスト入りの予感。職場のミス研部員(1名)に教えてあげよう。2017/01/08
momi
56
「守るって、どう言うことだろう…」読了後頭の中でずっとグルグル回ってます…。我が子を守るために、親がとった行動とは!14歳の息子ジェイコブが同級生を殺害した容疑で逮捕された。息子の無実を信じようとする両親!知らなかった我が子の素顔!信じたいのに疑いを持つ母親!それぞれが我が子を「守るために…」とった行動が、悲しいラストを迎えることになります!信じるとは…守るとは…どう言うことなんだろう…。モヤモヤと深い霧の中にいるようです…。父親目線で語られ、後悔と深い悲しみがとても痛いです…。2016/02/02
papako
46
Readerにて。このミス2014年度版で気になって。殺人の容疑で捕まった息子を守ろうとする検事の父親の一人称で語られる裁判もの。容疑真っ黒な息子の無実を信じようとする父親、それは自分の出自の秘密に関係していた。真実は何も語られず、ひたすら父親目線の物語は落ち着かない。そして、息子に疑惑をもつ母親の心情が痛い。二つの裁判シーンが交錯しているので、違和感を覚え、どこにたどり着こうとしているのか気になります。真実よりも自分を守る為に息子を守ろうとする父親に共感はできません。母親に心の平安を!2015/10/26
どんぐり
33
血に飢えたバーバー家を受け継ぐ14歳の息子ジェイコブが、同級生殺しの容疑で逮捕された。父親であるマサチューセッツ州の地区検事補アンディ・バーバーは、自分が受け継いだ暴力の家系に怯えながらも、息子の無実を信じ奮闘する。果たして息子は殺人者なのか、最後は妻ローリーの選択によって幕が下りる。この本にスリリングな展開を期待すると、少しがっかりするかもしれない。2014/04/15
ぐうぐう
27
揺らぎのないテーマに貫かれながらも、周到なミステリとして読者を翻弄する野心的な小説『ジェイコブを守るため』。リーガルサスペンスとしてのおもしろさが、しかしそれだけで終わっていない。法廷を舞台とすることで、対立の構図を成立させ、読者を自然と陪審員の立場に置く。繰り広げられる真逆の推測に対し、読者は嫌がうえにも考えさせられるのだ。どちらが正しいか、というよりも、自分ならどうするか、を。読後、深い余韻の中で、その葛藤は、さらに強まっていく。年末のミステリベストに、必ずや上位ランキングされるだろう傑作。2013/08/08