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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
23
父の死と失恋から、34年間ホテルの部屋に引きこもり続け、毎日の毎週のルーティンを守ってきた老嬢が、ある日、思い切って外出し、入ったバーで偶然知り合った人を惹きつける魅力を持った若い男は「今日のパーティーに、自分を殺したがっている人間が来る」と言う。そして、主人公は殺人事件に巻き込まれる。34年間引きこもって、たまたま外出したその日に!主人公の外の世界に対する恐怖が、とても身につまされる。それは引きこもってはいないけれど私も感じている恐怖だから。サスペンスがありながら、ユーモアもあるので息苦しくはならない。2015/08/11
koo
6
トマススターリングのデビュー作、恐喝者が対象者を集めたパーティーで殺害されて刑事が犯人を追跡するという基本設定はありきたりですが主人公は30年以上ホテルから一歩も出なかった富豪の老嬢ハンナで彼女の久々の外出、恐喝者との出会い、パーティーへの出席、殺人の目撃、彼女が殺人者に狙われる?というストーリーが加わり一気にコミカルになる所がおそらくスターリングの持ち味なんでしょうね。フーダニットとしてはあまり面白味にかけますがハンナ視点のストーリーに皮肉もあり後の「一日の悪」を彷彿とさせますね、まずまずでした。2022/08/07