出版社内容情報
2022年度は、「詩人が愛した花の世界」と題して、詩人と花・樹木との関わりに焦点を当てていきます。中国古典文学、とりわけ詩歌は『詩経』『楚辞』の頃より花や樹木とは切り離せないものでした。『詩経』は、草木に自然を代表させ、さまざまな比喩や象徴として詠じ、『楚辞』は「香草文学」と評されるほどに花や樹木を大きく取り上げました。同時に詩人らは、社会や自然といかに関わりを持ち、いかに生きていくかを考えるときに、花や樹木に思いを託すことが少なくありません。ただ自然の景物としてだけではなく、時に詩人らの伴侶として、時に人生を支える環境として存在しました。それらの花や樹木を詠じた漢詩の代表的作品を、詩人らの人生の歩みと共に、季節ごとにテーマを選び、鑑賞していきます。前期(4月から9月)は「春夏編」として、日本人にもなじみ深い桃や杏、蓮や蘭といった花々、柳や百日紅(さるすべり)などの木々を詠んだ詩を味わいます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
圓(まどか)🐦@多忙のためほぼ休止中
4
このテキストは特定のテーマごと同じ中国の漢詩でも時代や身分は様々で広く浅くバラエティに富んでいるのが面白い。今回のは春夏の花で日本でも馴染みのある花が多く取っつきやすく読んでいて楽しかったです。「お茶」に関する詩で日本にも馴染み深い白楽天の詩の他金の詩人と南宋の詩人が並んでいるのが工夫を感じた。南朝梁の簡文帝の詩はさすがのスケール。テキスト内容のみの判断だけど唐代以降の漢詩の充実度と国力は比例しないのかなとか背景にも思いがよぎります。2023/06/21
げんさんと夏目さん
1
自分はこの本を書写をしました。3ヶ月ぐらいかかりました。 1日1漢詩として書写をさせて頂きました。 読んでみると、時代背景や季節を物凄く上手く表現しています。とても勉強になりました。2022/11/14
Ise Tsuyoshi
1
改めて花に注目して読むと、日中の自然、文化の差が浮かび上がってくる感じがした。2022/11/19
-
- 和書
- 日韓の歴史認識と和解