出版社内容情報
手話を言葉として生きる写真家・齋藤陽道さん。手話を禁じられ心から言葉が離れていった幼少期。手話に出会い初めて会話の楽しさを知った高校時代……。「本当のつながり方」を発見していった過程は他者との関係性に悩む人を後押ししてくれる。ノウハウではない本質的コミュニケーション論。
【目次】
はじめに 言葉とことば
1 ことばの共有地
2 心から離れた言葉
3 手話との出会い
4 「見る」と「見えている」
5 まなざしで伝わったもの
6 あなたと私の「共通言語」
7 相手の存在を聴く
8 ことばは深化する
9 言葉の解像度
10 息づく言葉
11 当たり前を見つめ直す
12 一人ひとりが持つ「カタリナ語」
13 「消感動」と「宿感動」
おわりに そして、はじまりに。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Ryuya Matsumoto
6
「言葉・ことば」についてあらためて考える機会になりました。「宿感動」を大切にしたい。あとがきにあった〈「言葉」は泡、「ことば」は海〉が印象的な比喩でした。2025/08/18
宮崎太郎(たろう屋)
5
斎藤さんの言葉が好き。短いエッセイも好きだけどしっかり伝えることばを落とし込んだこの本はよかった。違いを認めることで伝わり方が変わってくる。読み返したい本です。2025/09/10
ichigomonogatari
4
著者は様々な分野で活躍している写真家。聴覚障害者で手話を言葉として生きている。手話を禁じられ言葉と心が離れ苦しかった子供の頃を経て、高校で手話に出会って会話の楽しさを初めて知った。他者とつながるために写真を撮り続け、試行錯誤しながら他者との「つながり方」を模索していく中で、人に自分の感情を伝えるのに必ずしも「言葉」は必要ないことを身をもって知ったと語る。コミュニケーションとはなんなのか、改めて考えさせられた。他者とのコミュニケーションに悩む人をそっと応援してくれる本だ。2025/10/25
Ito Kazuyo
2
言葉で表せない「ことば」。聴力がある自分は、言葉に頼っていて、本当に相手のことを受け止められていないかもしれない。言葉以外で表されていることも含めて、真摯に相手と向き合えているか?考えてしまう。2025/08/19
しお
1
今まで齋藤陽道さんの『異なり記念日』『声めぐり』『よっちぼっち』を読んできたけれど、この本は『声めぐり』を軸にしてやわらかく、読みやすく、ほぐした感じがする。2025/10/06




