NHKブックス
議論のルール

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140911570
  • NDC分類 809.6
  • Cコード C1336

内容説明

相手の揚げ足をとったり、煙に巻いたり、言葉尻を捉えた局所的反応に終始したり…。こうした日本の議論の現状に、著者は警鐘を鳴らし、「て言うか」や「じゃないですか」に象徴される議論の危うさを暴き出す。場の空気を読むセンスではなく、空気を言語化する環境をいかに創り出すのか。ガラパゴス化する日本の“議論”を立て直す方途を探る、議論の達人による提言の書。

目次

序章 蔓延する不毛議論(爆笑問題vs.大学教員;討論開始 ほか)
第1章 ルールなき議論の現在(議論に何が起きているのか;議論の基本 ほか)
第2章 噛み合わない議論(国会議員の発言は誤り探しに最適;話のコアを見極める ほか)
第3章 「爆笑問題のニッポンの教養」を解体する(「爆笑問題のニッポンの教養」を解体する理由;言葉の意味は人それぞれ ほか)
終章 わかりやすい議論をめざして(議論を振り返って;わかりやすい議論がもたらすもの ほか)

著者等紹介

福澤一吉[フクザワカズヨシ]
1950年、東京都生まれ。78年、早稲田大学文学部大学院文学研究科心理学専攻修士課程修了。82年、Northwestern University Ph.D.。東京都老人総合研究所言語聴覚研究室研究員、早稲田大学文学部専任講師をへて、現在、早稲田大学文学学術院教授。専門は言語病理学、認知神経心理学。日本神経心理学学会評議員、高次脳機能障害学会評議員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

九十九

11
筆者は早稲田大学文学部教授。専門は認知神経心理学。筆者は日本の議論をルールを持って立て直すと述べ、国会議員の討論、爆笑問題の太田のTV番組を築語録としてとりあげ解説を加えている。が、そもそもがずれている。国会議員も爆笑問題の太田もルールを持って議論することを目的としていない。あえてわかりつつ相手の質問に答えず主張したりお笑い芸人としてトークをしているのだ。筆者の言うところのルールを持って議論することが党のもくてきにかなうのだろうか?TV番組として笑いを生むのだろうか?そうではないだろう。本書はずれている。2018/03/29

モッタ

10
☆☆☆☆議論にはルールがある。そのルールを守らなければ議論は成立しない。日本人の議論力の低下を心配した著者による、議論の運び方を示した本。爆笑問題の「爆問学問」や国会での議論について指摘する。我々は簡潔な議論を行う必要があり、そのような議論を繰り返す事で真の答えに近づいていく。   議論をする前に読んでおきたい一冊だ。2011/05/19

魚京童!

8
揚げ足取りではなく、これが議論の見本だ!という例を出してほしかった。2013/11/25

izw

6
合意形成の仕組みを調べることになり、Wikipediaの「議論学」を見ると、スティーヴン・トゥールミンという人の理論があるらしく、その著作「議論の技法」を読むことになった。その前に訳者の福澤一吉氏が著している入門書を眺めてみようと、まず新しい方の本書を先に読んだ。国会や「爆笑問題のニッポンの教養」でのやり取りを例に典型的な日本での議論の欠陥を指摘し、充実した議論を進めるために守るべき20のルールを解説している。議論の基本のきを知るにはよいが、「合意形成」の仕組みを知る目的には不十分であった。2016/02/21

Yuji Hamano

5
爆笑問題の番組や国会討論の具体例を通して一般的に議論と思われているものが議論としての体をなしていない事を細かく解説されており、改善点の提案、ルールと落としこまれていく。流石に本の書き方にも著者のルールがしっかりと適合されていることが見て取れる。 議論の目的を常に明確に繰り返す、目先の意見に反応しない、定義を共通認識を確認する等々 一度では消化しきれないが日頃心が得ておきたいルールが分かってくる。 時々学者としての著者地震が議題内容に対して意見を言いつつ自ら軌道修正していく様子は笑えた。2013/11/16

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