出版社内容情報
戦後日本の宅地開発に伴う社会・経済史的背景を辿り、他人事と看過できない現代日本の宅地の危機を斜面防災の第一人者が解き明かす!
内容説明
想定外の豪雨や地震で起こる、地すべりや土砂崩れ。私たちは、都市域での宅地被害を、防ぎようのない自然災害だと思いがちだ。しかし、戦後の「持ち家政策」に基づく宅地開発の背景と、その手法を、丹念な災害調査と併せて辿ると、隠れていた真実が見えてくる―。決して「他人事」と看過できない、いま、日本の宅地が抱える危機を、斜面防災の第一人者が浮き彫りにする!
目次
第1章 宅地崩壊の時代(崩れる宅地;郊外の誕生と土石流・崖崩れ)
第2章 遅れてきた公害(宅地崩壊の萌芽;相次ぐ大地震による被害)
第3章 盛土のミカタ―異常気象と崩壊のメカニズム(異常気象と盛土;地下で何が起きているのか―宅地崩壊のメカニズム)
第4章 ゆらぐ「持ち家社会」―宅地崩壊の背景(「持ち家社会」の形成と副産物;「持ち家社会」の諸問題)
第5章 わが家の生存戦略(「未災」ということ;輝く斜面防災都市)
著者等紹介
釜井俊孝[カマイトシタカ]
1957年、東京都生まれ。京都大学防災研究所教授、斜面災害研究センター長。79年、筑波大学(地球科学専攻)卒業後、民間地盤調査会社に勤務しつつ、86年、日本大学大学院(地盤工学専攻)修了。その後、通商産業省工業技術院・地質調査所(現・産業技術総合研究所)研究官・主任研究官、日本大学理工学部土木工学科助手・専任講師・助教授を経て、2000年、京都大学助教授、07年から現職。博士(工学)。複雑な「地すべり」現象を、理学(地質学)と工学(地盤工学)の二つの視点から研究。さらに、「歴史」を軸に開発と災害の関係を見直す、「防災考古学」を提唱(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aochama
おおかみ
mdoguti
aochama
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