内容説明
「曾祖父は地元の名士で金持ちだった」「曾祖母は評判の美人だった」など、ある人の考え方・世界観を知らぬうちにしばる「家族」の「神話」。それが生きにくさの原因となったり、うつ、引きこもり、過食・拒食、アルコール依存などを引き起こしたりする。依存症研究の第一人者が、「家族療法」の紹介を通じ、神話支配からの脱却、さらには自ら症状を改善・回復するための手引きをする。
目次
第1章 「家族」とは何か
第2章 症状は何を意味するか
第3章 家族療法の実際
第4章 「家族神話」にしばられる
第5章 子は親の人生を引きずる
第6章 外傷体験を語る
第7章 変化に挑戦する
第8章 エンパワメントの13ステップ
著者等紹介
斎藤学[サイトウサトル]
精神科医。1941年東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。国立療養所久里浜病院精神科医長などを経て、家族機能研究所代表。過食・拒食やアルコール依存などの「依存症」および「家族の機能不全」研究の第一人者。臨床の合間をぬい、多くの自助グループを支援し、講演活動やワークショップを行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fantamys
4
非常に参考になった。でもほんとに実践するなら専門家と一緒の方がいい。2021/10/04
aoiro
3
第1〜8章で構成、家族療法や家族病理の仕組みなどが説明されている第3章まではやや難しい。サブタイトル『元気になるための』という要素で読みやすいのは第7〜8章。事例は読み入るし、心当たりのある方には刺激となることもある。難しい内容だが、忘れた頃にではなく手元において時折気になる所を付箋付けて読むと理解が深まりそう。再読したい。家族の中で所謂「問題を起こす人」はその家族の中の問題を表に出しているパーソン。それなのに当のほかの家族らは自分達の問題に気付かずパーソンの行動ばかりに執着し悪循環する仕組みがわかる。2013/03/16
餃子
1
読みやすくてすぐ読めた。家族の登場順序で家族の中のレジリエンスがわかる、後から登場するほどレジリエンスが低いというところはちょっと納得がいかなかった。逆じゃないのかなー?と思ったり。2017/03/18
ripurou
1
家族ってやっぱり大きな存在なんだなぁと。斎藤先生のスタンスみたいなのが、とっても好感を持てました。しかし、精神的なところって本当に境界がよくわかんないので、ほんとに難しい。2010/06/07
かろん
1
「家族療法」の説明の部分は理解しづらい部分もあった。エンパワメントの13ステップは、参考になる。2009/09/26