生活人新書<br> 働きすぎる若者たち―「自分探し」の果てに

生活人新書
働きすぎる若者たち―「自分探し」の果てに

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140882214
  • NDC分類 369
  • Cコード C0236

内容説明

ニート、フリーター、下流社会…「学ばない、働かない若者」が問題だって言うけれど、でも本当は、多くの若者が報われない労働にのめり込んで燃え尽きてしまうことこそが問題ではないのか?「あり地獄」とも称されるケアワーカーの実態調査を通して、若き社会学者がロストジェネレーション(25~35歳)の労働問題の構造と本質を鮮やかにえぐり出す。

目次

第1章 若者が介護で燃え尽きる!(ユニットケアの光と影;ユニットケアのやりがい;誘惑する職場;バーンアウト)
第2章 若者を救うのは誰か?(ケア労働の歴史―なぜ問題化しなかったのか?;「専門性」の罠;複合的な職場に向けて)
第3章 「自分らしさ」志向は若者だけのものか?(「自分らしさ」志向;統計からみる「自分らしさ」志向;二重化する職場の問題)
第4章 ロストジェネレーションが団塊世代の老後を食い尽くす!(パラサイトシングルの未来;個人主義的モデルの限界;新たな「視座」;ロストジェネレーションを考えるということ)

著者等紹介

阿部真大[アベマサヒロ]
1976年生まれ。岐阜市出身。東京大学大学院後期博士課程を経て現在、学習院大学非常勤講師。専攻は労働社会学・家族社会学・社会調査論。2006年、大学休学中のバイク便ライダー体験をもとに団塊ジュニア世代が直面する労働問題を考察した『搾取される若者たち』(集英社新書)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とくてる将軍

10
【図書館本】ユニットケアに対して働くケアワーカーの問題点鋭いと思います。そして、団塊世代と団塊ジュニア世代は現在問題になることも予測。平成19年発行された本ですけど面白く読めました。2019/11/28

よく読む

4
介護ケアの問題を探る。介護では、「人のため」という良心を搾取され、披介護者から暴力や罵声を受けながらも低賃金で懸命に働く若者がいた。一点にしか人生のやりがいを見出せないのは危険だ。しかも、それが不安定なら尚更だ。集団ケアの集団入浴は芋洗いのようだと批判が出ると、個人ごとに個室を与えて介護する個別ケアことが始まった。これはやりがいもあったが、人が足りなかった。そのやりがいに搾取されるように働き、燃え尽き、さらに人員が増えて賃金が減った。結局、集団ケアに戻り、介護者はやりがいを失った。2007年発行。2017/03/02

pom

4
ヤンキー文化は格差社会を生きる若者になくてはならない社会のふところという指摘は面白い。仕事以外の自己実現の場所を持たないから、不安定なケアワークの仕事にはまり燃え尽きてしまうって。主婦パートと若者の連帯が困難って指摘があったけど結局高齢者が長生きし過ぎて人数も多く介護年数も長期に渡るので莫大なお金がかかり介護報酬は削る方向になり待遇改善される訳ないって話ですよねぇ。看護業界も夜勤しなきゃ安いけど、介護の世界はそれ以上かと、国が予算削減に必死になってる業界に明るい話題はないかも。著者は上野千鶴子の影響あり?2015/05/14

す○○

3
「搾取~」は面白かったが、これは今一つ。介護の現場は全く知らないが、ケアワーカーが主婦と若者に二分出来るのか疑問。一見主婦でも世帯を維持するため働いている女性はかなりいるであろうし、夫が働いているからといって全員が夫の収入のみで生計を立てられるわけではないであろうし、ボランティアの待遇で満足できるのであろうか?上野千鶴子が指摘する「『よいケア』の判断の当事者をケアの受け手と与え手の両者と見なす」という見解は賛成。すべての労働で消費者と供給側双方の満足があって初めて良い労働(=社会)になると思う。 2012/02/29

星雅人

3
★★★★★ 俺が学童で感じていた問題のひとつ「若者と主婦」問題。職種は違えど同じ問題があることがはっきり見て取れた。こういったことをテーマにして若者がおかれている状況を語れるのって、やっぱり若い学者さんなんだろうなと思う。ケアワーカーの専門性談義の部分は、興味深く読ませてもらった。さて、これからどういう風にしていこうかなぁ。当事者としてしっかり声を上げていくしかないのかな。・・・一人で?「目の前の人のことを思うと・・・」という気持ちは、ケアワーカーさんも学童保育指導員もおんなじです。2010/10/21

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