生活人新書
幕末単身赴任 下級武士の食日記

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  • サイズ 新書判/ページ数 195p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140881651
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C0221

内容説明

時は幕末、万延元(1860)年。紀州和歌山藩の勤番侍・酒井伴四郎が、江戸での単身赴任中に書き記した詳細な日記帳を元に、江戸のグルメを紙上再現!安価ないわしや豆腐で節約しつつも、宴会ではかつお相手に腕をふるい、中秋の名月には月見団子を手作りする。時に王子権現の料亭に贅沢し、浅草で寿司、麹町で牡丹餅に舌鼓。

目次

第1章 江戸への旅立ち
第2章 江戸の日々
第3章 男子厨房に入る―江戸の食材と料理
第4章 叔父様と伴四郎
第5章 江戸の楽しみ
第6章 江戸の季節

著者等紹介

青木直己[アオキナオミ]
1954年東京都生まれ。立正大学大学院博士後期課程研究指導修了。立正大学文学部助手などを経て、1989年株式会社虎屋入社、現在虎屋文庫研究主幹として和菓子に関する調査・研究に従事。専攻は、食文化史、日本近世史、企業史料・博物館論。学習院大学、NHK文化センター講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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tama

28
面白い。章立てが時系列でないとか、酒井伴四郎君の基礎データ(年収とか赴任期間とか)が散発的に出てくるのがつらいが。餅を売る店が多いのと、またそれをよく買って食べる。日本人は餅が代々好きなんだな~。江戸での外食が蕎麦1位、寿司2位というのはなんか妙に納得。しかし、勤務実績が月に9日~13日というのは驚いた。殆ど長屋で留守番か遊びの外出なんだもんな。2012/07/04

バトルランナ-

22
微妙!何も起きない。結構お酒飲んでたんだねえ~!銭湯に年43回通ってたんだねえ。魚食べてたんだねえ。オカズ重視だったんだねえ。単身赴任かわいそうだねえ~!5点満点で4点。2014/05/20

Romi@いつも心に太陽を!

21
江戸は60%が男性で、その多くが単身赴任者だったそう。本書は紀州藩から赴任してきた酒井伴史郎の食日記を元にしたものです。下級武士と聞くと、質素倹約的な生活かと思いきや昼間から酒を飲み、魚にとどまらず肉まで食し、三味線を習い、落語を楽しみ、横浜に外国人を見に行ったりと何とも充実した優雅な生活ぶり!伴史郎をみていると男子厨房に入らずどころか、節約のために安価な食材を駆使してマメに料理している。外食産業も発達しており、その多くは蕎麦屋に寿司屋。ちなみに専門店が軒を連ねたのは世界でも江戸が先駆けだとか。2010/12/05

niisun

19
読友さんが読まれていて「是非読みたいと!」と思って探していたところ、新宿のブックオフで発見♪ いやぁ、予想通り楽しめました! 時は幕末、井伊大老暗殺直後の江戸藩邸勤務を命ぜられた紀州藩の下級武士である酒井伴四郎の生活日記です。 政情不安の江戸の陰鬱な雰囲気が書かれているのかと思いきや、そこには江戸の食や酒、祭や文物を楽しむ呑気なサラリーマンの姿が描かれているではないですか(笑) 伴四郎は、私が愛読するラズウェル細木さんの漫画『酒のほそ道』の“岩間宗達”そのものですね。しかし幕末の食や文化は豊かだなぁ。2016/01/13

ドナルド@灯れ松明の火

16
江戸末期の紀州徳川藩の藩士の日記から書き起こした主に食に関する記述。現代にもいそうな親のコネかなんかで入社したお気楽サラリーマンを彷彿とさせる。つましいながらも食べ歩き等江戸見学も楽しみ、我儘な叔父に食い物を盗られがっくりするところなんか目に浮かぶようだ。桜田門外の変もあまり関係ないような感じだし、異人を見に行ったりする、ある意味リアルな下級武士の日常が知れて楽しい本である。日記はもっと記述があるようだが1年未満しかこの本には記載されておらず、少し残念。2011/12/30

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