内容説明
ジョン・ウェイン、ゲイリー・クーパー、アラン・ラッド…、スクリーンのヒーローは、いつだって少年たちの憧れだった。誇り高き西部の男たちはどこから来て、どこへ去っていったのか。戦後の日本人を魅了した西部劇を素材に、アメリカ開拓時代の息吹きを読み解く。とっておきの西部劇１００選や懐かしのＡ級・Ｂ級スター、西部劇用語集も収載。
目次
プロローグ 西部劇は大衆娯楽の世界遺産だ
第１章 映画で辿る西部開拓史
第２章 西部の民俗学
第３章 西部英雄列伝
第４章 アウトローこそ西部のヒーローだった―ビリー・ザ・キッドとジェームスギャングたち
第５章 先住民の殺戮と偏見への反省
第６章 銃について語ろう
第７章 とっておきの西部劇ビデオ一〇〇選
第８章 西部劇のスターたち
第９章 西部劇用語集
著者等紹介
芦原伸［アシハラシン］
エッセイスト。１９４６年生まれ。北海道大学文学部卒業。少年時代より西部劇に熱中し、映画館に通いつめる。大学時代に１６ミリ映画の製作や映画番組のＤＪを経験。現在は旅行作家として活躍し、北米大陸を中心に世界を歩き回っている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星空の挑戦者
4
西部劇を学問にすることに成功した本。著者の体系化（力）は凄いと思う。米国人でもできなかったことではないか。資料として価値あり。2011/04/20
伊藤チコ@革命的cinema同盟
1
これはアメリカ西部劇を見るときに必要な知識が網羅されたまさに辞典なんだけど、マカロニウェスタン系は殆ど省いてある内容なので、それを期待すると眠くなるかもしれない。もっとも今の人にはエンタメ性が足りないマカロニ以前の西部劇をみるには極めて貴重な事典。有名作品ばかりだけどだからこそ指針になる一冊だし、レンタルしやすいのが多いから有難い。西部劇で重要なトピックスok牧場、ビリーザキッドらアウトロー、リンカーン郡戦争にも言及されており、色々助かったよ。2020/03/23
yyrn
1
一時代を築いた『西部劇』を懐かしく解説している本かと思って読み始めたが、それだけではなく、アメリカの建国時からの時代背景を数々の西部劇映画を使って解説するという斬新な映画解説本だった。なぜＯＫ牧場で決闘が起きたのか。アラモ砦で全滅した騎兵隊の役割はなんだったのか。アメリカを二分した南北戦争の本当の狙いは何かなどなど、アメリカの「強者」による歴史と、それらを追認するように作られた数々の勧善懲悪アメリカ版時代劇映画の解説が両方楽しめてお得です。ただ、映画を彩った女優の話が少ないのが残念でした。2014/04/27
根室
1
第１と第２章の200Pに、西部時代の人々の生活が描かれていて、その辺はへ～そうなんだの連続だった。残りの２００Pは映画と俳優の紹介で、さらっと読んだ2012/06/25
brink
1
読みやすかったけど浅く広くなので、いささか物足りなさも残りますが、映画を観るうえでの基礎知識は満遍なく網羅されてるかなと思います。ページ下のパラパラ漫画は遊び心があっていいけれど、銃の図版も手描きのへろへろした挿絵なのはちょっとなあ…2010/09/14
