母、アンナ―ロシアの真実を暴いたジャーナリストの情熱と人生

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母、アンナ―ロシアの真実を暴いたジャーナリストの情熱と人生

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  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140819500
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0098

出版社内容情報

いまプーチンが、最も世界に読まれてほしくない本!

 アンナ・ポリトコフスカヤ。彼女が殺されたのはプーチンの誕生日だった。
 娘は語る。「わたしの母は、ロシア当局にとってのみならず、一般の人たちにとっても、つねに居心地の悪さを感じさせる人だった。兵士や犯罪組織、そして戦争という『肉挽き機』に巻きこまれた一般市民について、残酷な真実をありのままに報じ、苦悩や流血、死、ばらばらになった肉体、打ち砕かれた希望を文字にした」
 ロシアを代表するリベラル紙「ノーヴァヤ・ガゼータ」の記者アンナ・ポリトコフスカヤは、死の間際まで、第二次チェチェン戦争や、プーチン政権下のロシアにおける汚職や犯罪、「沈黙の掟」についてペンを執りつづけた。2006年10月7日、アンナがモスクワの中心部にある自宅アパートで殺害されると、その姿はたちまち言論の自由の象徴となった。
 当時二十六歳だった娘のヴェーラは、その日以降、兄のイリヤーとともに、正義のために戦ってきた。そして、ロシアの司法機関の緩慢や杜撰、矛盾する情報やあまりに理不尽な憶測といった問題を、身をもって経験してきた。それでも彼女は、母アンナの遺した教訓を人々の記憶にとどめるために戦いつづけてきた。「勇敢でありなさい。そしてすべての物事を然るべき名前で呼ぶのです。独裁者は独裁者と」
 ロシアによるウクライナ侵攻が始まると、ポリトコフスカヤという名字はふたたび殺害の脅迫の対象となり、ヴェーラは家族とともに、行先を伏せて国外へ移り住むことを余儀なくされた。彼女が本書の執筆を決意したのは、母アンナがその腕に抱くことの叶わなかった孫である自身の娘、そして全世界の人びとの記憶に、母の物語を刻みたかったからだ。ウラジーミル・プーチンの政治を歯に衣着せずに批判し、人々を脅かす「大ロシア帝国」構想の立役者となった元KGB将校によってロシアでおこなわれてきた人権侵害を怯むことなく告発した、ひとりの女性の唯一無二の物語を。

目次
プロローグ 哀惜の響き
第一章 「眠らない目」 
第二章 父 
第三章 クーデター
第四章 プーチンの王国
第五章 報道と検閲
第六章 母なら「戦争」と呼んだだろう
第七章 貧しき者たちの戦争
第八章 脱出
第九章 約束
第十章 「こんなこと二度とごめんだわ」
第十一章 モスクワの錯乱者
第十二章 わたしだったかもしれない
第十三章 兄妹、記憶をたぐりよせて
第十四章 プーチンの毒薬
第十五章 幸せはココナッツチョコレート
第十六章 マーティンとファン・ゴッホ
第十七章 襲撃
第十八章 徒労
第十九章 最後の取材
第二十章 自由の国の亡霊
第二十一章 家が燃え、橋が焼け落ちる

内容説明

アンナ・ポリトコフスカヤは、死の直前まで、ロシアの闇を明るみに出すべくペンを執りつづけた。二〇〇六年十月七日、彼女が凶弾に倒れると、その名前は世界中で「言論の自由の象徴」となった。このとき、娘のヴェーラは二十六歳で妊娠していた。母と同じジャーナリストの道に進んだヴェーラは、その日以降、兄とともに母の死の真実を求めて闘ってきた。その原動力は、母の遺した教えだった。「勇敢でありなさい。そしてすべての物事を然るべき名前で呼ぶのです。独裁者は独裁者と」本書は、プーチンの政治を怯むことなく批判し、不正を告発しつづけた、ひとりの女性の素顔と信念を語る、唯一無二の物語だ。

目次

哀惜の響き
眠らない目

クーデター
プーチンの王国
報道と検閲
母なら「戦争」と呼んだだろう
貧しき者たちの戦争
脱出
約束
二度とこんなことが起こりませんように
モスクワの錯乱者
わたしもあの中にいたかもしれない
兄妹で記憶をたぐりよせて
プーチンの毒薬
幸せはココナッツチョコレート
マーティンとファン・ゴッホ
襲撃
徒労
最後の取材
自由の国の亡霊
家が燃え、橋が焼け落ちる

著者等紹介

ポリトコフスカヤ,ヴェーラ[ポリトコフスカヤ,ヴェーラ] [Politkovskaja,Vera]
1980年生まれ。ジャーナリスト、放送作家。2006年10月7日、世界的に著名なジャーナリストであった母、アンナ・ポリトコフスカヤが何者かに殺害されたとき、ヴェーラは26歳だった。ロシアがウクライナに侵攻したときまではモスクワに暮らしていたが、その頃から身の危険を感じはじめ、家族とともに安全な国外に脱出した

ジュディチェ,サーラ[ジュディチェ,サーラ] [Giudice,Sara]
1986年生まれ。ジャーナリスト。2015年からイタリアの民放テレビ局“ラ・セッテ”の報道番組「ピアッツァプリータ」の特派員。2020年、バルカン半島の移民ルートを取材し、マルコ・ルケッタ賞を受賞

関口英子[セキグチエイコ]
イタリア文学翻訳家。大阪外国語大学イタリア語学科卒業。『月を見つけたチャウラ ピランデッロ短篇集』(光文社古典新訳文庫)で第一回須賀敦子翻訳賞受賞

森敦子[モリアツコ]
イタリア語翻訳家。東京外国語大学イタリア語専攻卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ばんだねいっぺい

30
ロシアの人たちが自分達の国なのだからウクライナ戦争をとの声もあるが、国家の暴力性を目の当たりにしながら暮らしていて、扶養家族のことを考えたら、無理だよなと当たり前のことを当たり前に思った。2024/03/16

りらこ

30
言論の自由の象徴として「アンナ・ポリトコフスカヤ」という存在があること。彼女の生き方を娘ヴェーラが記したことという意義がこの本には大きくある。チェチェン紛争のとき、遠い国で起きているように感じていたが、今起きているウクライナ侵攻に対しての距離感のちがいは、報道のされ方にあると思う。それは報道の自由という問題ではなく、技術的な部分によるところが大きい。本来このネット社会は言論統制と相反する仕組みを持つものだと思っていたが、どうやらそうではないらしい。 アンナが生きていたならばと思わずにいられない。2023/11/27

ロビン

17
2006年のプーチンの誕生日にマンションのエレベーター内で射殺された硬骨のジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤの娘でやはりジャーナリストのヴェーラが母との生活の記憶を綴ったもの(ヴェーラは娘を連れて亡命している)。チェチェン問題などプーチン政権のタブーに踏み込むアンナの報道姿勢はロシア内でも見て見ぬふりをしている人々を気まずくさせ「モスクワの錯乱者」とさえ呼ばれていたという。権力に苦しめられる人たちを放っておけず、自分の仕事に強い使命感を持ち、常に死を覚悟して生きていたアンナ。爪の垢を煎じて飲みたい。2025/06/03

kei

15
感想は発売日以降に投稿します。 #母アンナ #NetGalleyJP2023/11/05

Melody_Nelson

10
以前、チェチェン紛争が勃発したとき気になっていたのだが、何かしらの本を読むに至らず、その後で複数のジャーナリストが殺害されていった。著者の母もその一人。口封じで殺してしまう独裁国家の恐ろしさよ…。本書では、娘から見た母の人となりや、当時のチェチェンへの取材の様子を書き起こしつつ、ウクライナへの侵攻が始まってから彼女自身に起こったことと、国外脱出も書かれている。政権を担う一部の人々に利権が集まるのは日本も同じだが、それらを調査し、暴く(暴ける)自由の有無は大きい。2024/05/15

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