出版社内容情報
巨大テック企業のイノベーションが民主主義を壊す! スタンフォード大学からの警鐘
巨大テック企業やIT技術者を動かす根本原理である「最適化」は、イノベーションを支える思想である。しかし、「最適化」そのものが目的となるとき、それは公平・プライバシー・個人の幸福の追求といった価値を破壊することになる――。コンピュータサイエンスのイノベーションを象徴する地・シリコンバレーに多数の人材を送り出すスタンフォード大学は、卒業生や先端IT技術者に見られる過度の技術偏重に危機感を抱き、コンピュータ工学における倫理教育プログラムを刷新した。その動きを主導するの三人の教授による、人類の繁栄と個人の幸福を両立させる方法を模索する一冊!
第1部「テクノロジスト」の解読
第1章 不完全なマインドセット「最適化」
第2章ハッカーとVCの結託は問題含み
第3章 破壊的イノベーションvs.民主主義
第2部「テクノロジー」の分析
第4章 アルゴリズムの意思決定は公正か
第5章 プライバシーに価値はあるか
第6章 スマートマシンの世界で人類は繁栄できるか
第7章 インターネットに言論の自由はあるか
第3部 未来を再コーディングする
第8章 民主主義は難局を乗り切れるか
内容説明
「エンジニア」「テクニシャン」、あるいは「テクノロジスト」等と呼ばれ、巨大テック企業やスタートアップ企業を動かす先端技術者たちはいまや政治家や経済学者よりはるかに強い実社会への影響力を持っている。「破壊的イノベーション」の中心地・シリコンバレーに多数の卒業生を送り出すスタンフォード大学は、過度の技術偏重を問題視し、次世代人材の倫理教育に取り組んでいる。そのプログラムを主導する三人の教授が、個人のプライバシーや自由・平等が尊重される民主主義的な社会を守るための方策を示す、テクノロジーと社会の未来に関心のあるすべての人のための一冊。
目次
第1部 「テクノロジスト」の解読(不完全なマインドセット「最適化」;ハッカーとVCの結託は問題含み;破壊的イノベーションVS民主主義)
第2部 「テクノロジー」の分析(アルゴリズムの意思決定は公正か;プライバシーに価値はあるか;スマートマシンの世界で人類は繁栄できるか ほか)
第3部 「未来」を再コーディングする(民主主義は難局を乗り切れるか)
著者等紹介
ライヒ,ロブ[ライヒ,ロブ] [Reich,Rob]
哲学者。スタンフォード大学社会倫理教育センターのディレクター、人間中心人工知能センターのアソシエイト・ディレクターを務める。倫理とテクノロジーの関係について考えるトップランナーであり、数々の教育賞を受賞している
サハミ,メラン[サハミ,メラン] [Sahami,Mehran]
エンジニア。グーグル草創期、セルゲイ・ブリンに登用され、Eメールのスパムフィルタリング技術開発チームの一員となった。機械学習と人工知能の背景を持ち、2007年にスタンフォード大学コンピュータサイエンス教授
ワインスタイン,ジェレミー・M.[ワインスタイン,ジェレミーM.] [Weinstein,Jeremy M.]
政治学者。2009年にオバマ大統領のもとワシントンに入る。テクノロジーが政府と市民の関係を変化させるという予測のもと、アメリカ合衆国政府の主要スタッフとしてオバマのオープン・ガバメント・パートナーシップを立ち上げた。2015年にスタンフォード大学政治学教授に就任
小坂恵理[コサカエリ]
翻訳家。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まゆまゆ
maghrib
Ujiro21
Yuki2018
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