サイレント・アース―昆虫たちの「沈黙の春」

個数:
電子版価格
¥2,750
  • 電子版あり

サイレント・アース―昆虫たちの「沈黙の春」

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年01月25日 18時22分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 432p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140819104
  • NDC分類 486
  • Cコード C0040

出版社内容情報

昆虫がいなくなれば、世界は動きを止める。
危機を食い止める具体的な行動指針を示す、現代人必読の書!

レイチェル・カーソンが、『沈黙の春』で「鳥の鳴き声が聞こえない春が来る」とDDTの危険性を訴えたことにより、その使用が禁止されて半世紀。私たち人間は、さらに地球環境を悪化させてきた。本書はまさしく「昆虫たちの羽音が聞こえない沈黙の春」への警告だ。
カーソンの時代の農薬よりはるかに毒性の強い農薬によって、最初に犠牲となるのは小さな無脊椎動物、昆虫だ。
土壌は劣化し、河川は化学物質に汚染されているばかりか、集約農業や森林伐採によって昆虫のすみかは縮小し、加えて急激な気候変動で虫たちの生態環境は悪化し、減少スピードが加速している。
この現象は、虫好きの人の耐え難い悲しみであるだけでなく、虫嫌いの人を含む全人類の豊かな暮らしをも脅かす。なぜか? それは、作物の受粉、他の生物の栄養源、枯葉や死骸、糞の分解、土壌の維持、害虫防除など、様々な目的で人間は昆虫を必要としているからだ。昆虫をこよなく愛する昆虫学者は訴える。「今、昆虫たちはあなたの助けを必要としている」と。
EU 全域にネオニコチノイド系殺虫剤の使用禁止を決断させた運動の立役者であり、気鋭の生物学者である著者が、多様な昆虫と共存することの重要性を訴える渾身の一冊。

「生態学者と昆虫学者は、昆虫がきわめて重要な存在だということをこれまで一般の人々にきちんと説明してこなかったことを深刻に受け止めるべきだ。昆虫は地球上で知られている種の大部分を占めるから、昆虫の多くを失えば、地球全体の生物多様性は当然ながら大幅に乏しくなる。さらに、その多様性と膨大な個体数を考えると、昆虫が陸上と淡水環境のあらゆる食物連鎖と食物網に密接にかかわっているのは明らかだ。……私は、ほかの人たちが昆虫を好きになって大切にしてくれるように、そこまでいかなくても、昆虫を尊重してほしくてこの本を書いた。私が昆虫を見る目で、あなたにも昆虫を見てもらいたい」(本文より)

目次
はじめに 私の昆虫人生

第1部 なぜ昆虫が大切なのか  
1章 昆虫についての短い歴史  
2章 昆虫の重要性  
3章 昆虫の不思議  

第2部 昆虫の減少  
4章 データで見る昆虫減少  
5章 移り変わる基準
  
第3部 昆虫が減少した原因  
6章 すみかを失う昆虫  
7章 汚染された土地
8章 除草
9章 緑の砂漠
10章 パンドラの箱
11章 迫りくる嵐
12章 光り輝く地球
13章 外来種
14章 既知の未知と未知の未知
15章 いくつもの原因

第4部 私たちはどこへ向かうのか?
16章 ある未来の光景

第5部 私たちにできること
17章 関心を高める
18章 都市に緑を
19章 農業の未来
20章 あらゆる場所に自然を
21章 みんなで行動する

著者略歴
著・文・その他:デイヴ・グールソン

生物学者。1965年生まれ。英サセックス大学生物学教授。王立昆虫学会フェロー。とくにマルハナバチをはじめとする昆虫の生態研究と保護を専門とし、論文を300本以上発表している。激減するマルハナバチを保護するための基金を設立。一般向けの著書を複数出版している。

翻訳:藤原 多伽夫

翻訳家。1971年生まれ。静岡大学理学部卒業。おもな訳書にブライアン・ヘア , ヴァネッサ・ウッズ 『ヒトは〈家畜化〉して進化した』、パトリック・E・マクガヴァン『酒の起源』(ともに白揚社)、スコット・リチャード・ショー『昆虫は最強の生物である』、チャールズ・コケル『生命進化の物理法則』(ともに河出書房新社)、ジェイムズ・D・スタイン『探偵フレディの数学事件ファイル』(化学同人)ほか。

内容説明

レイチェル・カーソンが『沈黙の春』でDDTの危険性を訴えたことにより、その使用が禁止されて半世紀。その間、私たち人間は、より毒性の強い農薬を使用することでさらに地球環境を悪化させてきた。土壌は劣化し、河川は化学物質に汚染されている。その最初の犠牲となるのは小さな無脊椎動物―昆虫だ。集約農業や森林伐採による生息域の減少や急激な気候変動も加わり、昆虫の存在は危機に瀕している。他の生物の栄養源、作物の受粉、枯葉や死骸・糞の分解、土壌の維持…。あらゆる生命を支えている昆虫がいま、「あなたの助けを必要としている」。昆虫をこよなく愛する著者が、地球の未来を守る具体的な行動指針を示す渾身の一冊!

目次

第1部 なぜ昆虫が大切なのか(昆虫についての短い歴史;昆虫の重要性;昆虫の不思議)
第2部 昆虫の減少(データで見る昆虫減少;移り変わる基準)
第3部 昆虫が減少した原因(すみかの喪失;汚染された土地;除草;緑の砂漠;パンドラの箱;迫りくる嵐;光り輝く地球;外来種;「既知の未知」と「未知の未知」;いくつもの原因)
第4部 私たちはどこへ向かうのか?(ある未来の光景)
第5部 私たちにできること(関心を高める;都市に緑を;農業の未来;あらゆる場所に自然を;みんなで行動する)

著者等紹介

グールソン,デイヴ[グールソン,デイヴ] [Goulson,Dave]
生物学者。1965年生まれ。英サセックス大学生物学教授。王立昆虫学会フェロー。とくにマルハナバチをはじめとする昆虫の生態研究と保護を専門とし、論文を300本以上発表している。激減するマルハナバチを保護するための基金を設立。一般向けの著書を複数出版している

藤原多伽夫[フジワラタカオ]
翻訳家。1971年生まれ。静岡大学理学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件
評価
 

エア積読本棚

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

40
21世紀。急速に昆虫が減っているんです。「虫なんか不要だ」と思っている方々にお伝えすると、昆虫がいないと授粉できない農作物があったり、ひなを育てるタンパク質が不足し、鳥も絶えるでしょう。ネオニコチノイドやグリホサートについてずっと調べてきたので、ここで出てくる内容はもうおなじみです。次はいかにこの問題を多くの人に理解してもらうかではないでしょうか。生物の多様性が失われると、結局人類にも良いことはないと思うんです…。2022/12/18

yyrn

30
以前、大手スーパーのバイヤーから宮城で一年間通して供給できるモノは米しかないのか!信州の高原野菜のように辺り一面、同じモノを何か作れないの?と嫌味を言われ、地元の生産者は病気になったら全滅じゃん、そんなことやるヤツいないよなと小声で反発する場面を思い出した。効率を追い求める一方、反動のリスクを誰かに追わせようとする現代社会。東北の生産者は不同意で対抗できるが、モノ言わぬ昆虫たちはその数を減らして訴えるしかないのか。それでも多くの人々は気づかない。▼様々な事例を挙げて昆虫の有益性と減少に警鐘を鳴らす本だが⇒2022/12/01

yyrn

24
この本で知った驚くべきことを記すのを忘れていた。英国在住の生物学者である作者によれば、子供向け英語辞典「オックスフォード・ジュニア・ディクショナリー」が2007年と2012年に改編されて、自然に関する単語がいろいろ間引かれたらしい。なんと、ドングリ、シダ、カワウソ、カワセミ、コケ、ブラックベリー、ブルーベル、トチの実、カササギ、クローバーの単語が辞書からなくなったというのだ(ウソだろう?)。言葉がなくなるということは、存在がなくなるに等しいということではないか?大丈夫かナショナルトラストの国イギリスよ。2022/12/03

Toshi

18
以前レイチェル・カーソンの「沈黙の春」の感想で、人類は60年経った今でも問題を解決できないでいると書いたが、本書はそれを昆虫をと言うテーマに絞り、カーソンよりも緻密な調査データに基づき、農薬、除草剤、化学肥料、気候変動などの影響により、昆虫が激減していることに強い警鐘を鳴らす。但し、本書が素晴らしいのは、第4部で描かれているような単なる終末論で終わるのではなく、地方議会への訴えかけ、SNSでの発信、庭や畑で育てるべき植物など、誰でもが取り組める処方箋を提供していることだろう。2022/10/28

spatz

16
これも沈黙の春1962へのオマージュ。興味関心のある人には良書。英語からの翻訳。これについていろんな話ができたので。長くなったのでゲラ配布もとへのリンクで。独文あり。#NetGalleyJP https://www.netgalley.jp/book/263628/review/6978902022/10/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19961274
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。