出版社内容情報
火災で注目される大聖堂、
そこで繰り広げられる大スペクタクル
1831年に書かれた本作。原書が読まれるのはもとより、いまも翻案や改作という形で演じられ続けるのはなぜなのか。その魅力を、仏文学界随一の切れ味を誇る著者が読み解いた番組テキスト(2017年2月号)に、大聖堂が建てられた経緯と技術、歴史的背景について綴った特別章とカラー口絵を加えた、『100分de名著ブックス』特別版。
内容説明
ユゴーの『ノートル=ダム・ド・パリ』は神話や叙事詩に似た「開かれた構造」を持つ「神話的小説」です。その前近代的な構造にもかかわらず、二十一世紀に生きる私たちにも訴求する超近代的な人間ドラマが展開し、現代を予言するようなテーマも描かれています。映画の手法をも先取りした幻視者である天才によって書かれた、驚嘆すべき快作なのです。
目次
はじめに 前近代から超近代へ
第1章 天才ユゴーの驚くべき「神話的小説」
第2章 根源的な葛藤を描く
第3章 モテない男の純愛は報われない
第4章 炸裂する映画的想像力
ブックス特別章 ノートル=ダム大聖堂とその時代
著者等紹介
鹿島茂[カシマシゲル]
1949年神奈川県横浜市生まれ。東京大学文学部仏語・仏文科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程単位修得・満期退学。共立女子大学教授を経て2008年より明治大学国際日本学部教授。専門は19世紀フランス文学。『馬車が買いたい』(白水社、サントリー学芸賞)、『子供より古書が大事と思いたい』(青土社、講談社エッセイ賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ころこ
ラウリスタ~
レモン
takakomama
源次/びめいだー