内容説明
カナダの環境破壊に待ったをかけた生物学者が、地球を継ぐ私たちに贈る最後の講義。テーマは、「いのちのつながり」について。あらゆる生きものたちは、ただ一枚の「生命の網」を編んでいる。私たち人間も、その網目のひとつにすぎない。いま、地球を包むその網が、人間の豊かな生活のために、引き裂かれつつある。だが、だれもその穴をふさぐ術を知らない。私たちは、自然のしくみについて恐ろしいほど無知なのだ。最新の科学知識と先住民族の智恵をまじえて語る、「生物多様性」保護のために、私たちが進むべき道とは―。
目次
1章 超生物の出現(科学者とシャーマン;人口爆発と人類の未来)
2章 新たな道をもとめて(「消費文化」という物語;欠陥だらけのGDP;過去の記憶が失われると―?)
3章 未来のためのビジョン(バイオフィリア;先住民族から学ぶ)
著者等紹介
スズキ,デヴィッド[スズキ,デヴィッド][Suzuki,David]
1936年カナダ生まれ。生物学者、環境運動家、ブリティッシュ・コロンビア大学名誉教授。CBC(カナダ放送協会)テレビの長寿番組「ネイチャー・オブ・シングズ(The Nature of Things)」のパーソナリティーとして30年以上活躍。カナダを代表する環境団体、デヴィッド・スズキ・ファンデーションを設立。近代の科学的合理主義の限界を早くから指摘し、カナダ先住民の英知に環境問題解決のヒントを見出すなど、それまで白人科学者たちによって語られてきた環境学にはじめて、マイノリティーの思想を取り入れた功績は計り知れない
辻信一[ツジシンイチ]
1952年東京生まれ。文化人類学者、環境運動家。15年以上にわたる北米での生活を経て、明治学院大学国際学部教授。「100万人のキャンドルナイト」の呼びかけ人代表、NGO「ナマケモノ倶楽部」の世話人として環境=文化運動を展開。環境共生型のビジネスにも取り組む。また、文化人類学者として、カナダ先住民の調査を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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