国のない男

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  • サイズ A5判/ページ数 157p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784140812518
  • NDC分類 934
  • Cコード C0098

目次

わたしは末っ子だった
「トゥワープ」という言葉をご存じだろうか
小説を書くときの注意
ここで、ちょっとしたお知らせを
さあ、そろそろ楽しい話をしよう
わたしは「ラッダイト」と呼ばれてきた
二〇〇四年十一月十一日で、八十二歳になった
人間主義者とはどういう人を指すかご存じだろうか?
何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもその通りにせよ
イプシランティの懐古的な女性
さて、いい知らせがいくつかと、悪い知らせがいくつかある
わたしはかつて、自動車販売会社の社長だった

著者等紹介

ヴォネガット,カート[ヴォネガット,カート][Vonnegut,Kurt]
1922年11月11日アメリカ、インディアナポリス生まれ。現代アメリカ文学を代表する作家として『プレイヤー・ピアノ』『タイタンの妖女』『猫のゆりかご』など数々の作品を発表し、1969年『スローターハウス5』でその評価を決定的なものにする。アイオワ大学創作科での教師時代にはジョン・アーヴィングらを教え、日本でも村上春樹をはじめ多くの作家に影響を与えた。2007年4月11日ニューヨークにて死去

金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年岡山市生まれ。翻訳家・児童文学研究家・法政大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

137
ヴォネガットの遺作エッセイ。とはいうものの、私にとっては初ヴォネガット。彼こそは真の意味でのリベラリストだろう。本人の弁では人間主義者ということなのだが。しかも、82歳にしてまったく衰えることのない批判精神。しかも、それをユーモアを持って語ることのできる数少ない作家のひとりだ。例えば―「うちの大統領(ブッシュ)はクリスチャンだって? アドルフ・ヒトラーもそうだった」。アメリカを愛するが故に、今のアメリカのあり方が肯定できないのだ。そして、ブッシュに始まる新自由主義の行方は現在の日本にあまりにもそっくりだ。2013/05/04

アキ

80
2007年82歳で亡くなったカート・ヴォネカットの遺作。「a man without a country」が原題だが、まぎれもなくアメリカ流のジョークを好む男。小説家として人間への暖かくユーモアのある目線とこの地球を短期間で窮地に追い込んでいる人類の愚かさとウイットに富んだ皮肉。思いつくままさらりと書いているような文章と味のある手書きの言葉たち。う~ん、地球最後の日にウイスキー片手に読みたくなるような文章でした。2020/01/22

sin

76
ヴォネガットは怒っている;化石燃料を使い続ける人類に;ブッシュのイラク戦争に;地球を浪費する企業家に…いや人類に!だからいままではユーモアで乗り切ってきたと…しかし彼はジョークというがその彼が世に送り出してきた数々の作品からは笑いより諦念を感じる。ドレスデンの大空襲を生き延びた彼が破壊されつくした街を見て笑うしかなかった…というのはまさに人間の愚かさを身を持って体感したからだろう。しかしその反面、ヴォネガットは人間を信じてきたのかもしれない。ユーモアという形で読者たち自らが気づく日を待っていたのだろう。2015/11/11

藤月はな(灯れ松明の火)

59
愛すべき人嫌いで人間愛者おじいちゃんのユーモア溢れる批判精神溢れるエッセー。論理と感情で愚かに動く我利我利亡者や狭い価値観と情報の狭窄的取捨選択によって「自分こそは正義!」と妄信する人間自身を痛烈に批判しているのに嫌な気分にならない。それは彼自身も愚かな人間であることを自覚する冷静さと人間が愛おしいという優しさがあるからだろう。こういう人がもっといてくれたら世の中は楽しくて捨てたもんじゃないと思えるだろうに。2016/04/21

中玉ケビン砂糖

53
「唯一わたしがやりたかったのは、人々に笑いという救いを与えることだ。ユーモアには人の心を楽にする力がある。アスピリンのようなものだ。百年後、人類がまだ笑っていたら、わたしはきっとうれしいと思う。」この本を手にしたのは、ヴォネガットが亡くなってから少し経った頃だったと思う。表紙を見てすぐに、「ああ、この人すごいな」と感じた。胸が詰まって泣きそうになった。幼少期、引っ込み思案な性格だったヴォネガットは、ユーモアの技法を学ぶことで、家族の会話の輪の中に入ることができた。2014/11/03

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