出版社内容情報
”ベッカム現象”は私たちの時代に完璧に合致している。まるで創られたかのように。いや、実際、創られたのだ、というのがカシュモア教授の主張です。本書はそれを解き明かそうとするものです。
カシュモアは、”ベッカム現象”を理解するためには、彼を見るのではなく彼がどう消費されているかに着目しなければならない、と述べています。また、彼が重要な位置を占めることになった文化そのものに目を向ける必要がある、とも語っています。従って本書は一般のスポーツバイオグラフィーの類とは一線を画し、対象の個人的領域に立ち入ったり暴露めいた内容に走ったりすることもなく、あくまでも”ベッカム”を外側からの視点で冷静に見つめ、考察するものです。
誰が神話を創ったのか。時代、メディア、クラブ、ファン、それとも妻ヴィクトリア? その答えはカシュモア教授の精妙な分析で徐々に明らかにされて行きます。
内容説明
彼はどこにでもいる。新聞、テレビ、インターネット、若者のベッドルームの壁に飾られた無数のポスター…。マンチェスター・ユナイテッドのファンはこう歌う。「デイヴィッド・ベッカムはひとり。ベッカムはただひとり」。しかし、実際にはふたりいる。ひとりはカーマニアで青白い端正な容貌と優れたサッカースキルを持つ良き父として。もうひとりはアイドル、商品として、数限りない追従者が祟める神話とおとぎ話の世界に住んでいる。誰がその神話を創ったのか。時代、メディア、クラブ、ファン、妻ヴィクトリア?気鋭の社会学者が解き明かす『21世紀型セレブリティーアスリート』の実像。
目次
カエルと王子
挫折と解放
渦中の男
クラブブランドの申し子
世界を限りなく我が手に
1+1=∞
イングランドの呼ぶ声
セックスと男らしさとゲイの誘惑
神話を創るビジネス
メイキング・オブ・ベッカム
お宝を守る泥棒たち
億万長者に、ポップスターに、負け犬に、その全部になりたい人、だーれ?
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- 和書
- 平19 食肉便覧