内容説明
石橋を叩いても渡らない人、考える前に体が動いてしまう人―多様な性格や行動は脳の活動から生まれる。最近、脳で作用するドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質を受け止める受容体などをつくる遺伝子の違いが、心や性格に影響を及ぼしているのではないか、という研究結果が次々に発表されている。体の形づくりとは一味違う、心の働きに深く関わる「遺伝子の設計図」の秘密に迫る。
目次
第1章 「心」を司るものは何か?
第2章 「性格を左右する遺伝子」が姿を現し始めた
第3章 「不安」を抑える脳内神経伝達物質
第4章 環境が遺伝子にもたらすもの
対談・ゲノム社会学(5)遺伝子研究は社会をどう変えるか―遺伝子が織り成す脳と心の世界
エッセイ 遺伝子という「ことば」
遺伝子が語る生命の物語(5)生き物たちの行動にみる遺伝子と環境の相互作用
遺伝子研究ヒストリー(5)浮かび上がった遺伝子像
バイオビジネス最前線(5)新たな資源の源として注目されるマリンバイオ